ご朱印さんぽ⑯黒船編


第16回目のご朱印さんぽ、今回は「黒船」というテーマで歩きます。

行程は浦賀から久里浜まで。結構な距離のさんぽになりましたが、海がきれいで爽やかなルートですから、幕末好きの方はぜひ一度行ってみて欲しいと思います。さて、今回はいつもと違い、ご朱印から先にご紹介します。どぅるるる(ドラムロール) ぽん!


見開きで並ぶご朱印は、ふふふ、どちらも「叶神社」です。ご存知の方もおられるでしょうが、浦賀の叶神社は浦賀水道を挟んで東神社と西神社があり、「両参り」をするものとされているのです。向かって右が「東叶神社」、左が「西叶神社」のご朱印です。

浦賀駅は浦賀水道のほぼドン突きにあり、「東叶神社」へ続く県道209線と「西叶神社」へ続く県道208号線が、ちょうど浦賀駅前で合流します。東神社から回る方は、県道209号線を東進してください。

こちらが「東叶神社」です。かつて浦賀城があった城山のふもとに建っています。本殿から正面に浦賀水道を見下ろせる、眺めの良いお社です。
本殿横に「恵仁志坂」があります。その先は東叶神社の奥の院、かつての浦賀城址でもあります。結構な段数ですが、行かなきゃなんだからしかたない、頑張って登りましょう。

城址の見晴らし台でベンチに座ってみてください。目の前にあるのは、歴史の教科書に「嘉永6年(1853年)マシュー・ペリー率いるアメリカ合衆国海軍東インド艦隊の蒸気船2隻を含む艦船4隻が浦賀沖に停泊」などと書かれている、まさに浦賀沖の海。黒船が停泊したのは、見晴らし台から見ると左下あたりの海面だそうです。

写真の建物は、浦賀沖に停泊する黒船を見物に来た吉田松陰と佐久間象山が泊まったという「徳田屋」です。残念ながら黒船来航当時の建物ではありません。「徳田屋」は、大正12年の関東大震災まで旅館として営業していました。しかし、かつてこの場に吉田松陰がいて佐久間象山と共に黒船を見たと思うと、歴史をリアルに感じます。

「徳田屋」近くの渡し場から、浦賀水道を横切って、西叶神社へ向かいます。

この渡し船は地元の人の足になっていて、自転車ごと乗ることもできます。この日は祝日だったので船は観光客を乗せて頻繁に行き来していましたが、平日は乗客がいないとどちらかの岸にずっと泊まっていることもあり、反対岸から乗りたい人はボタンを押して渡し船を呼ぶという、実にのどかなシステムです。

以前ここへ来たときは、西岸にあるボタンを押して「へ~い」とばかりにやってくる船へ乗り込みました。なかなか楽しいので、やってみたい方は平日にトライしてみてください。

そして、こちらが「西叶神社」。西叶神社の周辺にはかつて遊郭があったそうで、そう思って見ると「昔は見番だったかも」みたいな舞踊稽古所や寄席をやっていたらしき建物もあって、往時の賑わいがしのばれます。

西叶神社を後に海沿いの道を歩き、「燈明崎」へ。美しく澄んだ海の向こうに房総半島が見える、東京湾への入り口です。

明治2年、浦賀観音崎に洋式の灯台ができるまでは、この燈明崎の燈明堂が海をゆく船の目印でした。


和式灯台の「燈明堂」。往時の建物は明治なかばに倒壊、これは平成元年に復元されたものです。「燈明堂」は江戸初期の慶安元年(1648年)に建てられ、220年もの間、江戸へ上る船の道しるべをしていました。かの紀伊国屋文左衛門のみかん船も、この燈明堂を目印に江戸へ向かったのでしょうか。

浦賀の燈明崎から「川間トンネル」を通って久里浜へ。久里浜海岸の食堂で海鮮丼を食べました。・・と書くとすぐみたいですが、燈明崎から久里浜海岸までは約2km。上の写真の左と右の間はひたすら歩いております。

久里浜海岸をこえたところに本日のゴール「ペリー公園」があります。黒船は最初久里浜沖へ来たのですが、砂浜で接岸できなかったので浦賀の方へ停泊しました。というわけでペリー公園には「最初に上陸したのはココ!」の碑とペリー記念館が建っています。

はー、今回は歩きました。家に帰ってヘルスケアアプリを見たら2万歩超えていました。歩いたルートはこちらです。

地図の範囲の広いこと。浦賀駅から久里浜駅まで約8km。お江戸から郊外の街へ来ると町と町の距離が遠くなります。でも昔の旅人気分がちょっと味わえて、こんな散歩歴史トレッキングもたまには良いと思います。

[奥岡伸子]

■よろしかったら、ご朱印さんぽバックナンバーもどうぞ

「北品川」 ②「麻布十番」 ③「夏詣」「佃島」「築地」
「明治神宮源流下り」 ⑦「名古屋メシ」「宮島」  ⑨「呉・道後」
「出雲」 ⑪ 「松江」 ⑫ 「博多泥酔編」 ⑬「萩」 ⑭ 「岡山」 ⑮「羽田

4 Comments

    1. nobuko

      面白い渡し船ですよね。機会があったらぜひ乗ってみてください。
      以前行ったときは乗り場ももっと古い感じで、本当にボタン押して船が来るのかドキドキしました。
      歩いた日は5月でしたが、快晴で暑いくらい。燈明堂海岸では、地元らしい家族連れが一足早い海遊びをしていました。

  1. ひれり

    お天気も良くて、素敵な道中ですね。
    お散歩日和でした。
    海の青さに松蔭先生たちのワクワク感が時を超えて伝わって来るようです。
    ビックリしたでしょうね、黒船。
    歴史を思いながら歩くのはなんだか特別なおもいがあります。
    叶神社さん、なんて素敵なお名前でしょう。
    是非いってみたいです!
    ご紹介、ありがとうございます!

    1. nobuko

      ひれりさん、いらっしゃ~い!来てくれてありがとう。
      叶神社、願いが叶いそうないい名前ですよね。
      ここのお守りは面白くて、東神社で買った勾玉を西神社のお守り袋に入れて身に着けるとご利益があるのだそうです。東と西でウィンウィンな感じが面白いですね。
      吉田松陰が泊った宿から海を見ると、ここで黒船を見たのかーと思います。
      機会があったら行ってみてください。

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