道後温泉(愛媛・松山)〜鞆の浦(広島・福山)、しまなみ海道横断旅行/鞆の浦編⑥

JRの福山駅前からバスに乗って30分ほど。バスは鞆の浦に到着します。

 

風光明媚な港町、鞆の浦

風光明媚な港町、鞆の浦

 

鞆の浦は広島県福山市・沼隈半島の先端に位置する港町で、「潮待ちの港」として江戸時代に栄えた町でした。

 

「潮待ち」とは……。

瀬戸内海の潮流は、満潮時には豊後水道と紀伊水道から潮が瀬戸内海に流れ込み、鞆の浦沖でぶつかります。一方、干潮時には、鞆の浦沖を境として、潮が東西に流れ出してゆくのです。

潮の流れは、鞆の浦を起点にして反転することとなり、昔の船は、鞆の浦の潮流が変わるのを待って航行したのです。

日本最初の海難審判事故は、この鞆の浦沖で起きました。それが「いろは丸事件」。坂本龍馬のいた海援隊の「いろは丸」が、紀州藩の軍艦・明光丸と衝突し、鞆の浦沖で沈没した事故だったのです。

そんな歴史に彩られた鞆の浦には、常夜灯や古い町並みが保存され、江戸時代の風情がたっぷり残っています。

 

コストパフォーマンスに優れた「鞆シーサイドホテル」

さて、鞆の浦での宿は「鞆シーサイドホテル」。コストパフォーマンスを優先して「ポンパレ」でチケットを購入したのですが、1泊2食付きで一人5,000円でした。

 

カウンターでチェックインしたら、隣にある棚から自分のサイズにあう浴衣を選んで、持って行くという合理的システム。サイズの合わない浴衣は部屋に入っているより、このほうがよっぽどいいなぁ〜、と感心してしまいました。

 

ロビーの一角に浴衣の棚が。宿泊客は自分用の浴衣をここから持って行くセルフサービススタイル。

ロビーの一角に浴衣の棚が。宿泊客は自分用の浴衣をここから持って行くセルフサービススタイル。

 

客室はオーソドックスな和室。お布団も自分で敷きます。

客室はオーソドックスな和室。お布団も自分で敷きます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

客室は古いタイプの和室で特筆すべきものはありませんが、窓からは海と弁天島、それから対潮楼(いろは丸事件のとき、坂本龍馬が紀州藩の重役と交渉したといわれている場所)が見えます。

 

 

客室からの眺め。右側の建物が対潮楼

客室からの眺め。右側の建物が対潮楼

 

 

 

客室の窓から目をやると、対潮楼の見晴らし台のような場所に、坂本龍馬の姿が。

びっくりして、目をぱちくりしている間に姿が見えなくなってしまったのですが、そのことを同行の友達に言うと

「”鞆 龍馬おもてなし隊”っていうのがあって、龍馬のコスプレをしている人がいるらしい」と言います。

つまり偶然、コスプレ龍馬が対潮楼にいあわせたときに、宿の窓から見たということだったのです。

 

 

夕ご飯を食べに行く前に、まずはお風呂。

屋上にある天空露天風呂。

そして館内大浴場の温泉。

 

屋上の展望貸切風呂。

屋上の天空露天風呂。夕方は貸切風呂に、朝は男湯、女湯に分かれての利用になる。

大浴場

大浴場は神経痛や疲労回復に効能があるラドン温泉。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「鞆シーサインドホテル」の夕食は、ヴィッフェスタイルで、体に優しい食材など、いろいろ工夫されているようですが、今回はパスをして町中の居酒屋「おてび」へ出かけます。

 

実は今回の鞆の浦への旅は、「おてび」を訪ねることが目的のひとつでした。

数年前、取材したことがあり、そのとき、とってもいい気分で食事ができたので、また絶対に来たい!!と思っていたのです。

 

「おてび」は鞆の浦のランドマーク「常夜灯」から徒歩3~4分ほどの場所。

まだ、夜の7時過ぎだというのに、通りはひっそり。

店先には、私たちを誘うように赤ちょうちんが揺れています。

 

赤ちょうちんがいい味出してる、おてびの外観。

赤ちょうちんがいい味出してる、おてびの外観。

 

 

ガラガラと引き戸を開けると、地元の人らしき先客が4〜5人。カウンターの内側には、母娘らしい女性2人が働いています。

前に来たときは、お母さん一人で切り盛りしていましたが、数年前から娘さんが手伝っているとか。

ここでいただけるのは瀬戸内海の小魚料理。

カウンターの上に並ぶのは、地元の漁師から直接仕入れた小フグやハゼ、ネブト(テンジクダイ)と呼ばれる小魚を南蛮漬けにしたもの、エビジャコと呼ばれる小エビを茹でたもの。そして卵焼きや肉じゃがなどの素朴で家庭的な惣菜類。

 

 

「おてび」の店内。数年前訪ねたときはお母さん一人だったけど、今は娘さんも助っ人に。

「おてび」の店内。数年前訪ねたときはお母さん一人だったけど、今は娘さんも助っ人に。

 

 

 

瀬戸内海の小魚料理と家庭的なおかずが並ぶカウンター

瀬戸内海の小魚料理と家庭的なおかずが並ぶカウンター

 

 

この小魚料理、全部茶色っぽくて、見た目は思いっきり地味ですが、ちっちゃな魚にかける、その手間たるや、気が遠くなるほどです。
例えばネブトという直径5~7cmの魚。

「頭は硬くて食べられへんのよ。1尾ずつ手作業で頭と腹わたをとってね、身が引き締まるようにちょっと天日で干してから調理にかかる。地元の人は、うちにネブトがあるときは、まずこれを注文するよ。みんな、おいしいのは知っているけど、家で作るのは大変やからね」とお母さん。

 

 

 

左上より時計まわりで、エビジャコの煮たの(エビの種類が混じっているのがいかにも地物という感じ)、デベラカレイ、小イカのお造り、コフグの揚げ煮。

エビジャコの煮たの(エビの種類が混じっているのがいかにも地物という感じ)、デベラカレイ、小イカのお造り、コフグの揚げ煮など。

 

 

 

天竺大のあげたの

ネブトの南蛮漬け

 

瀬戸内海のタコ、最高!!

瀬戸内海のタコ、最高!!

 

がすてん

がす天。味が濃い!!

 

 

魚を骨ごとすり身にしてあげる鞆の浦名物「がす天」も、地魚だけで手作りしています。

こんなの、他所では食べられません。手間暇かかってる分、タイやヒラメより、贅沢だと思いませんか!!

 

ぬる燗のお酒をいただきながら、お母さん、娘さんとおしゃべりしながら、ゆるゆると飲みます。3〜4合は飲んだでしょうか・・・。

ほろ酔いかげんで港まで散歩すると、ボルゾイを連れた女性と常夜灯の下で出会いました。なんでも、すぐ近くの民家に住むおばさんのところに遊びに来ているとか。犬は石畳の上で、のんびり寝ています。

 

港と黒猫。撮影者、酔っ払いにつきブレてますけど、ご容赦ください

港と黒猫。撮影者、酔っ払いにつきブレてますけど、ご容赦ください

 

しばし世間話しをしていると、今度は黒猫がどこからともなく現れ、足元にじゃれつきます。

なんだか夢のなかに居るような、不思議な時間が過ぎていきました。

 

(土井ゆう子)

 

次回、最終回。

coming soon!!

 

前回までのリポート

道後温泉編①

道後温泉編②

大三島・因島編③

因島・ナティーク城山編④

尾道編⑤

 

 

 

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