蒲鉾放浪記⑦ 山口県の蒲鉾「大和蒲鉾」「千銀蒲鉾」「忠小衛蒲鉾本店」

うち(私)は蒲鉾、いや、練り物全般が好きや。

なかでも大好きなんが、白くて、魚の旨みがしっかりあって、噛みしめると歯ぐきを押し返すような強い弾力のある蒲鉾。ふんわりとした小田原あたりの蒲鉾とちごうて、そういう蒲鉾は西の方に多い。

特に山口県は、”しこっ・しこっ・ぷりっ・ぷりっ”の蒲鉾の宝庫や。

 

わが家の正月のお雑煮は、岡山県出身の父の里にルーツがあるもので、昆布だしのすまし汁に、湯引きしたブリとホウレン草が入るんやけど、そこに必ず入れるのが蒲鉾。

その蒲鉾が必ず白くて、”しこっ・ぷりっ”の食感。

東京で暮らすようになってからは、年末になると、そんな蒲鉾を求めて、伊勢丹や三越本店へ行くのが恒例行事のひとつ。デパートで買えるのは山口県防府市にある蒲鉾店「白銀本舗」の『白銀』(はくぎん)か『秋芳』(しゅうほう)。

「白銀本舗」は超有名店やけど、山口にはおいしい蒲鉾屋さんが、まだまだ、ぎょーさんありそうや。

 

先だって、サンシャインシティ ワールドインポートマートビルで開催された「第53回農林水産祭水産祭 実りのフェスティバル」に行ってきた。

各都道府県や食品の協会が出展してたんやけど、山口県のブースに蒲鉾がどっさりあって、もうそのブースに釘付けになってしもうた。

 

 

山口県のブースは海産物が中心_DSC5941

試食の蒲鉾

 

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試食があったんで、さっそくパクリ。

ふむふむ、やっぱり”しこっ・ぷりっ”やぁ~。

カニが入っているのやら、メンタイコが入っているのやら、いろんな種類があって目移りしたけど、やっぱり基本は白い「焼き抜き」で決まりや!!

 

蒲鉾は一般的に蒸して作られることが多いけど、山口県では「焼き抜き」とよばれる独自の伝統手法で作られる。

新鮮な魚のすり身を、かまぼこ板に盛りつけ、板の真下から間接的に焼く。表面に直接火をあてへんから、蒲鉾の表面は白く焼きあがるのやそうな。

きめ細やかな「ちりめんじわ」ができるのも焼き抜き独特の持ち味。

そしてこの「ちりめんじわ」が、ええ蒲鉾が出来たかどうかのバロメーターなんやて。

しわは、加熱で膨張したかまぼこの表面が冷えて縮むためにできるもんで、しわがきめ細かく均等に入ってるほど、材料が充分に練られ、歯ごたえに直結する弾力(「足(あし)」)を持っている証拠なんや。

 

真っ白な姿、縮緬じわにご注目!真っ白なお姿、そして表面の縮緬じわにご注目!!

 

きめ細やかなシワが入っているほど、味がええなんて、なかなか奥深い話やねぇ~。人の顔も、ええシワが入ってたら、味わい深い顔になるんとちゃう!?

 

ところで、山口県ブースにはあまりにもいろんな蒲鉾があるので、

「どれ、こうたらええのか、わからへん・・・」という状態に。

「できれば地元の魚を使って作っている蒲鉾がええなぁ~」とつぶやいたところ、

ブースのお兄さん曰く、

「『山口海物語プレミアム』のシールがはってあるのがおすすめです」と。

 

「山口海物語」というのは、山口県の水産加工品のブランドで、認定基準があるんやて。

①山口県内の港で水揚げされた新鮮な魚介類を原材料とした製品

②山口県オリジナルの製品(焼き抜きかまぼこもそのひとつ)

③新たに開発されたユニークな製品

④一般的な製品に比べて主原料の割合が高く高品質な製品(蒲鉾ならでんぷん含有率3%以下)

このいずれかに該当する商品が認定され「山口海物語」のブランドを名乗ってよろしい、ということになるらしい。そして「山口海物語」認定製品のうち、さらに全国に誇れる優れた製品が「山口海物語プレミアム」に。

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というわけで、今回買ってみたのが以下の3商品。

 

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左より「千銀」(長門市仙崎/千銀蒲鉾)、「大和浜千鳥」(長門市仙崎/大和蒲鉾)、「ゆず巻き」(萩市/忠小兵衛蒲鉾本店)。

 

「千銀」を切ってみたところ

「千銀」を切ってみたところ。756円

 

「千銀」は、ホームページによると、社長自ら市場へ鮮魚(主にエソ)を買いつけに行き、鮮度の良い魚をその日のうちに処理し使用。素材にこだわりを持って商品を造っているとのこと。

 

同様に「浜千鳥」も、「当店のすべての商品、冷凍すり身は一切使用しておりません。近海で獲れる生鮮魚(エソ100%)を仕入れその日の内に蒲鉾、天ぷらにします、そのため鮮度が違います。」と。

 

なるほど、どちらも期待を裏切らない〝しこっ ぷりっ〟ぶり。

ワサビもの醤油も不用で、甲乙つけがたい美味しさやった。

 

そして変わり種の「ゆず巻き」(648円)は、お正月にぴったりの華やかな味わい。

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萩産のゆずをすり身に練りこみ、巻きあげたもの。

 

ところで「焼き抜き」は、宝永年間(1704~1710)、萩藩の厨人九郎兵衛が、5代藩主、吉元公に、魚肉をすりつぶしガマの穂状に焼いて献上したことが起源とされる、歴史深~い品。

 

いつか、山口県の蒲鉾の聖地、仙崎に行ってみたいなぁ~、と思いつつ、今回はこの辺でおしまいに。

 

「千銀」千銀蒲鉾 http://www.sengin.co.jp/

「大和浜千鳥」大和蒲鉾 http://www.yamato-kamaboko.com/

「ゆず巻き」忠小兵衛蒲鉾本店 http://www.chukobee.com/

 

リポート/自称〝かまぼこ大使〟こと YUKO DOI

6 Comments

  1. nobuko

    あら~、なんや姐さん関西弁になってはるやないの。

    しかしまた美味しそうなカマボコっすね。
    「焼き抜き」というのは、蒸さないんですか。

    板の下から間接的に焼くって・・板が焼けてしまわないのは
    蒸し焼きなのでしょうか。
    大阪にも、みりん塗って焼いたかまぼこがありますよね。

    う~~~カマボコ食べたくなってきました。

    でも、個人的に今、ちょっとなるとにこっています。
    なるとって練り物としては美味しくないんですけど、
    なんかはまり中。 美味しいなるとがあったら教えてください。

  2. yuko

    Nobukoはん。コメントおおきに。
    そうそう、関西には「焼き通し」っちゅうんがありますなぁ~。
    ナルトですか?
    ナルトって、どうしてあれを作るようになったか、興味ありますね。
    渦巻きの意味とか?
    今度調べてみよっと。

  3. kaoru

    いつになく関西弁炸裂で、カマボコに対する意気込みがヒシヒシと伝わります。
    海無し県関東育ちの私としては、カマボコに対する思い入れはほぼナシ。。。
    でも、日本酒と板わさの組み合わせとかには、「粋」を感じます。
    もちろん、日本の伝統食品としてもずっと伝えていきたいもの。
    これからも奥深い蒲鉾の世界を期待してますで~。

  4. yuko

    kaoruはん。コメントありがとうさん。
    日本酒とかまぼこ、最高のマリアージュやねぇ~。

    蒲鉾放浪記、これからも期待しててやぁ~。
    ほな、サイナラ。

  5. りーたん

    山口県に行ってきたばかりですが、聖地は行かなかった~

    うちはあごだしにぶりやカツオ菜を入れる博多雑煮ですが、今年の蒲鉾は、ちょっとこだわりたくなりました!

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