ミーハー的英国文学の旅ーBBC(英国国営放送)ドラマに登場したお城巡り(1)

もしかして、貴女はかつて文学少女でした? あっ、ごめんなさい、今も文学大好き熟女かもしれませんよね。

 

私は小さい頃から読書は大好きでしたがノンフイクション派。文学少女ではありませんでした。ましてや英文学とは全く無縁でした。

 

そんな私が、偶然、ジェーン・オーステインという18世紀の英国女流作家の存在を知り、ミーハー的方法で英国文学に親しむようになりました。

 

NHKの大河ドラマのように、BBCはたくさんの英国文学をドラマ化しています。一番の人気作家はやはりジェーン・オーステイン。「高慢と偏見(Pride and Prejudice)」を筆頭に、彼女の長編小説のほとんどがドラマ化されています。ブロンテの「ジェーン・エア」は3回もドラマ化され、他の小説家ではジョージ・エリオット、エリザベス・ガスキルにチャールズ・デイッケンズ。シェークスピアは言うまでもありません。

BBCドラマを見てから原作を読むのが私流。英文学をきちんと勉強された方からはきっと笑われるような方法です。でも、こんな私流のやり方で、英国文学が身近な存在になってきました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

左の写真はGoogle 画像よりの引用)

 

今、英国やアメリカのBBCドラマファンの間で、ホットな番組に「Downton Abbey」というドラマがあります。2011年にシリーズ1が始まり、今年の12月にシリーズ3が放送される予定で、熱狂ファンが首を長くして放映を待っています。伯爵家の相続人の若き英国貴族がタイタニック号の沈没で亡くなった悲劇が発端で始まる、伯爵一族の愛憎劇です。大人気ドラマになった為に「Downton Abbey」として撮影された本物のお城「Highclere Castle」の人気も急上昇し始めました。そこで、この城を最初に、BBCドラマが撮影されたお城巡りの旅に出かけてみました。

 

                    (Google 画像よりの引用) 

 

ロンドンから西に向かって車で2時間ほど。BerkshireのNewburyに「Highclere Castle」があります。今も8代目のカーナバン伯爵一家が実際に住んでいます。

 

城に近づくとパーキングはもう車で一杯。観光バスまで来ています。見学客が一度に殺到しないように、事前に見学切符を購入しなければならないし、指定された時間に見学しなければなりません。ドラマでは、お城の前は広々とした美しい芝生のパークだったのに、実際にはパークならぬ、パーキング。ここでちょっとイメージが崩れてしまいました。でも、しばらくお城への道を歩いていると、じゃ〜ん!、ドラマのオープニングに使われているお城が堂々とした姿を現し、思わず、オープニング・テーマの音楽が聞こえてきたような錯覚を覚えました。ちょっと男性的な感じのするお城ですが、ドラマのシンボルになるだけあって、う〜ん、やっぱり絵になります。

 

 BBCドラマ「Downton Abbey」の舞台になった「Highclere Castle」

 

朝一番に来ているのに、お城の中は既に見物客で一杯。誰もがドラマのシーンと重ねあわせて、それぞれの部屋を見ているのが会話から伺えます。 おまけにドラマでの伯爵役、家族役の俳優、女優たちの写真が、本物の伯爵一家の写真に混じって家具の上に置かれているので、なおさら気分は「Downton Abbey」の世界。かくいう私も「この部屋はメアリー(伯爵の長女)の寝室じゃない?」っていう感じで見学していたわけですから、なんともミーハーで、たわいもないもんです。実際の部屋は映像で見たよりもこじんまりとしていて、カメラのマジックを知った次第です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

伯爵役の俳優の写真の置かれた机                伯爵家の居間

 

それにしても、入場料をとって城の一部を公開しながら、代々続く城の維持に苦労している実際の伯爵夫妻は大変だろうな…..と、思ってしまいました。ドラマの伯爵も「Downton Abbey」を維持する為に、大金持ちのアメリカ人実業家の娘と結婚するんですが、実際の「Highclere Castle」の歴史でも、5代目伯爵の時、城を維持する為に、ロスチャイルド家の庶子の娘と結婚し、彼女の超莫大な持参金により、城は破産から救われたとか。立派なお城維持の裏にはドラマ以上にドラマチックな悲喜こもごもの話が隠されています。

 

広々としたパークを見ては優雅な園遊会シーンを思い出し、素直になれない伯爵長女が恋人と決別した大きな樹の下に私も佇んでみたり….ミーハー気分一杯のお城巡りの旅がさい先良くスタートしました。

 

 

「Highclere Castle」から北上し「Peak District」に向かうルート。過去に何度か訪れたOxfordを通らずに、Cotswoldsを通ることにしました。羊たちがのんびりと草を食んでいる光景がいたる所で見られます。このルートは美しい田園風景を楽しめるだけでなく、途中の GloucestershireのWinchcombeに、ヘンリー8世の6人目で最後の王妃であったKatherine Parrが、国王亡き後、余生を過ごした「Sudeley Castle」があるのです。撮影に使われた城ではないのですが、BBCドラマの「The Tudors」や「ヘンリー8世の6人の王妃たち」でおなじみのキャサリン・パール。是非、立ち寄りたいと思っていました。

 

この城の歴史には、キャサリン王妃のみならず、ヘンリー8世、アン・ブーリン、エリザベス1世など、チューダー王朝の英国史を彩る人々がたくさん登場してきます。ところが、王妃の死後、200年もの間、城は荒廃するばかりで、キャサリン王妃の墓の存在すらも忘れ去られてしまいました。

 

荒廃していた往時を偲ばせるSudeley Castleの一部

 

ようやく1837年になり、荒廃していた城の新しい持ち主になった、裕福な手袋製造業者が、城の再建を始めた時、荒れ果てた城付属の教会に埋葬されていたキャサリン王妃の遺骸を見つけ、王妃にふさわしい待遇で再び埋葬されました。

 

19世紀前半に再建された城は、チュダー朝の血なまぐさい臭いを感じない、いかにも王妃が静かに眠るにふさわしいエレガントなお城でした。王妃が埋葬されている教会の回りは様々な白い花が植えられており、エリザベスをはじめ、ヘンリー8世の遺児たちを育てたというキャサリン王妃の優しい人柄を現しているようです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

優しい雰囲気のSudekey Castle                       白い花に囲まれた王妃の眠る教会

 

 

さあ、あと2時間ほど北上を続けると、BBCドラマに登場した城がいくつも点在するDerbyshireの「Peak District」に入ります。

(次号に続く)                     (スナイダー純子)

 

 



 

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