オーロラを見損ねたアイスランドの旅 4

  • 2013/5/10

Laki Hotelには3泊した。2年前の大噴火で被害を受け、立て直された新しい建物だった。農家がやっている素朴なホテルだがとても清潔だった。ブッフェ形式の夕食に、アイスランドではよく食べられるという馬肉の燻製が出されていた。ポニーのように小型で愛らしいアイスランド馬を見た後だったし、とても味見をする気にはなれなかった。

 

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(左)馬肉の燻製

(上)小柄なアイスランド馬

 

 

食後、ツアーに同行しているオーロラ専門の写真家から、彼が世界中で撮影した写真を参考に、オーロラの上手な写真の撮影法の講義。幻想的で素晴らしいオーロラ写真をパーフェクトに撮影できることを期待し、ツアーメンバー達は熱心に話を聞いていた。

翌朝、明るくなってからホテルの外を見ると、野中の一軒家に泊まっていることを知った。どうりで周りに灯りが見えなかったわけだ。

 

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(左)Laki Hotelからの風景

(右)Laki Hotel 入り口

 

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旅の途中の風景

 

 

アイスランド3日目。小雨混じりで強風。更にバスで南東部へ出発。着いた所はヨークルスアウルロウンだった。ここはアイスランド最大であるヴァトナヨークトル大氷河の南に位置する、アイスランド最大の氷河湖なのだ。氷河が湖に崩れ落ち、たくさんの氷山や流氷になって浮かんでいる。湖岸は流れ着いた流氷で一杯。氷の国にいるようだ。この氷河湖は「トウームレイダー」「007 ダイ・アナザーデイ」とか「バットマン・ビギンズ」などの映画のロケ地になったことでも有名だ。確かにアクション映画向けの壮大な風景だ。ここでは水陸両用車での氷河湖ツアーがあるのだが、冬場はあまりにも流氷が多くて危険すぎるとのことで、残念ながら巨大な氷山を湖岸から眺めただけだった。数匹のオットセイが流氷や氷山の間を気持ち良さそうに泳ぎ回っている。気候温暖化で氷河が溶ける分、氷河湖の方は面積が年々大きくなっているそうだ。

 

 

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(上)湖岸の流氷

(右)こんな氷山で一杯の氷河湖

 

 

 

 

 

 

 

あちらこちらに寄り道しながら、ヨークルスアウルロウン氷河湖の水源であるヴァトナヨークトル大氷河に着いた時は、あたりは薄暗くなりかけていた。またもや、雨と強い風の中、しばらく山道を上がって行くと、目の前に大氷河の先端が見えてきた。写真でみた氷河の色は白かったが、目の前の氷河の色は淡いブルーだ。ツアーメンバーから思わず「Wow !」と声があがった。夕闇せまる中で見る大氷河ななんとも神秘的だ。この氷河に閉じ込められた水はどれほど昔のものなのだろう。

 

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神秘的な夕闇せまるヴァトナヨークトル大氷河

 

もっと近くで氷河の写真を撮る為に、何人かが強風にも関わらず崖を登って行く。

私も後を追おうとして、ガイドのランさんから強風すぎて危険だからと止められる。エヘヘ、痩せていると思われたようだ。でも確かに立っているのが大変なほどの強風なのだ。明日はこの氷河を歩けるとのこと。でも、途中で寄り道せずに、もっと早い時間に大氷河を眺めたかったのに、残念! 明日を楽しみにしよう。

 

 

アイスランド4日目。今日も小雨、最初にバスが立ち寄ったのは、黒い砂浜に白い波しぶきのコントラストが強い浜辺だった。どんよりとした空の下、崖を島々を鉛色のカーテン越しに見ているようだ。ウトウトしていてガイドの説明をきちんと聞いていなかった私は、氷河に直行せずに、なんの変哲もないこの浜辺に立ち寄った理由がわからず、夫に尋ねてみた。なんと、クリント・イーストウッドの映画「硫黄島」がこの浜辺で撮影されたとのこと。それにしてもアイスランドの浜辺が「硫黄島」に変身とは、全く恐れ入りました。後で映画製作の裏話のブログを読んでみたら、この浜辺に大量の黒砂が運び込まれ、死体役のエキストラが実際に水辺に横たわるには海水が冷たすぎるので、たくさんのダミー人形が使われ、戦艦などはCGが使われたとか。映像のマジックにはいつも感心させられてしまう。

 

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アイスランドの「硫黄島」?

 

 

今度こそ、次の目的地は大氷河だと聞き、ワクワクしてきた。

 

 

 

 

バスは溶岩大地に1本だけ通っている国道をひた走り、途中からバス1台が辛うじて通れる舗道されていない道に入った。しばらく走ると、遠目に大型観光バスが止まっているのが目に入った。ガイドのランさんが座席から立ち上がり、前方を見ながら「Oh, NO!」と言った。近寄って見ると、工事用トラクターが狭い道を塞ぎ、大型観光バスが道から外れ、砂に車輪を取られて動けないでいる。トラクターが工事中にガソリン切れになり、道を塞ぎ、そのトラクターを迂回しようとして道から外れたバスが砂地から抜け出せなくなったということらしい。

 

IMG_2641しばらく様子を見ていたが、いつになったらバスが砂地から抜け出せるのかわからない。我々のバスの後ろに列をなしていた車も、あきらめてUターンしたらしくいなくなっていた。

結局、我々もヴァトナヨークル大氷河の見物を諦めざるを得なくなった。Uターンできた乗用車と違い、我々のは大型バス。前のバスと同じ運命をたどる事だけはなんとしても避けなければならず、細い道をバスは注意深くバックし始めた。ようやく国道に戻れた時には、運転手にツアーメンバー全員から大きな拍手が送られた。

 

それにしても、アイスランド旅行のハイライトの一つだった大氷河見物。それを見れないということは一体どういうことなのだ!おまけに未だにオーロラが見れる確立は低いし……きっと日頃の行いが悪いからと自らを納得させ、ふて寝をするより仕方がなかった。

 

レイキャヴィクの南西65キロの所にStokkseyriという名の小さな漁村がある。

ツアー最後の食事の場所が、ここにあるレストラン「Fjorubordid」(すみません!何と発音するのが不明)だった。

 

 

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量もたっぷり!蒸し煮されたアイスランド・ロブスター

 

 

 

 

 

 

入り口にロブスターの絵が書かれている。ロブスターは大好物。大氷河を見損ねた腹立たしさが少し薄らいでくる。短い旅だったが、いくつかのグループが出来ていた。私と夫は英国人とドイツ人のカップル、ジェーンとパスカル、サンデイエゴからのポールにエレンと一緒にテーブルについた。クリーミーなロブスター・ビスクの後、このレストラン名物のロブスターの大皿がテーブルの上にドーンと置かれた。アメリカで食べ慣れたロブスターに比べるとかなり小さく、大型のエビと言った方が正しい。アイスランドでロブスターと呼ばれているものは、フランスでランゴステイーヌ、イタリアではスカンピ、日本では赤座えびとか手長えびと呼ばれているものだ。そのロブスターがポテトや玉葱、香草と蒸し煮され、お好みでレモンを絞り、殻をむきながら、手づかみでムシャムシャ食べる。こういうシンプルな料理方法はいつでも美味しい。量もたっぷりで、期待以上の満足度だった。食後、今夜が同行最後のガイドのランさんに大きな拍手が送られた。 (続く)

(スナイダー純子)

 

 

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