アメリカ東部の歴史が色濃く感じられる町ーHudson (New York 州)

アメリカ東部って言うと、多くの人はニューヨークやボストンを思い浮かべるはず。

でも、東部の雰囲気をより感じられる素敵な町は、マンハッタンから少し離れた所に多い。

ここHudsonもその一つだと思うので、今回、ご紹介したい!

 

マンハッタンのPenn Stationから、ナイヤガラ滝方面行き列車のAmtrakに乗り、車窓からハドソン河の景色を眺めながら列車の旅を楽しんでいると、2時間足らずでHudsonに到着する。

レトロな雰囲気のHudson駅

日本の鉄道に慣れた目にはなんとも素朴な駅に驚くかもしれない。なんたって、プラットフォームもなければ、駅員もいないのだから。乗客は線路に直接降り立つことになる。

Hudsonはアメリカの歴史に翻弄された町でもある。

17世紀の半ば、オランダ人がモヒカン刈りで有名な、あのモヒカン族から土地を購入し、開拓を始めたのが町の始まりだ。

17世紀後半、アメリカ独立戦争の戦火を逃れ、ニューイングランド地方の多くの捕鯨業者や商人達が、Hudsonの町に移住してきて、町は捕鯨、漁業、造船の町として栄えた。

ところが19世紀半ばに、南北戦争が始まると捕鯨業は打撃を受け、おまけに鯨油のかわりに石油が使われ始めた19世紀末頃から町の繁栄は急速に衰え始め、町は荒廃するばかり。

20世紀初頭はギャングと娼婦ばかりの悪徳の町だったという。その後も人口は減り続け、空き家ばかりが増えていったとか。

ところが、人生、何が幸いするかわからないように、荒廃した町のままで残った事が、逆に昔の建物をそのまま残す事になった。

Hudsonの中心はWarren Street

現在では、Hudsonはアメリカ建築史を彩る建物がニューヨーク州で一番多い町だと言われている。な〜るほどね!そう聞いて納得した。今ではもう使われていないが、古いオペラハウスがあったり、なんとも言えずチャーミングな町並みなのである。

Hudson Opera House

ようやく1980年半ばに、一群のアンテイーク業者が町のメイン・ストリートであるWarren Streetに店を開き始め、アンテイーク・ショップの数が増えるにつれ、Hudsonの町も再び活気を取り戻すようになった。

おまけに、Hudsonのあるニューヨーク州コロンビア郡は、別荘地としても人気が高く、マンハッタンから車や列車で2時間かからないという距離も幸いし、週末を楽しむニューヨーカーで賑わっている。

Warren Streetには今も多くのアンテイーク・ショップが軒を連ねている。高額な家具やインテリア装飾品を扱っている店が多い。それでもマンハッタンに比べると安いとのことで、マンハッタンからの客も多いとのことだ。

こんな家具、私もほしいな…….!

最近はゲイの人々も増え始めた。ゲイ人口の増加と比例して、Hudsonの町にはお洒落で、トレンデイーな店やレストランが開店し始め、New York Timesでも大きな記事になったほどだ。

確かに最近はレストランに行くと、回りにハンサムでお洒落な男達のグループやカップルでの食事シーンを目にすることが多くなった。目の前に居るうちのダンナの肩越しに、後ろで食事をしているイケメン達につい目が行ってしまう。

イタリア料理のCa’ Mea、アメリカ料理ならSwoon、それにスウェーデン系シェフによるアメリカ料理のDA/BAが私のお薦めレストラン。他にもBaba Louies Restaurantのサワー・ドウ・ピザも美味しいし、メキシコ料理のMexican Radioの店内はいかにもメキシコにいるかのような雰囲気だ。これらのレストランの多くが、近隣の農場や牧場からの地元産食材を使っているのも嬉しい。

イタリアンのCa’ Meaはオペラハウスのお隣

ビーツ、苺,ぶどう入りのサラダはとても爽やか(Ca’ Mea)

地元産ダックのロースト(Ca’ Mea)

椎茸とポルチ−二入りのホームメイドパスタにはチーズがたっぷり(Ca’ Mea)

アメリカ料理のSwoon

Swoon名物のフライド・ポテトはケチャップじゃなくてスパイシーなマスタード・アイオリで!

地元産のグリンピースにスモークされた鱒のスフレの前菜

アップルサイダーに漬け込みローストされたポーク。クリーミーなマスタードソース添え (Swoon)

地元産のダック・コンフィ(Swoon)

レストランだけでなくアイスクリーム・ショップのLickに寄るのも楽しみの一つだ。店の前に小さなベンチが置いてあって、そこに座って家族連れやお洒落をした年配の女性だちが嬉しそうにアイスクリームをなめている。アイスクリーム・ショップはアメリカの町には欠かせない存在だ。

また、Warren Street散策に疲れたら、Nola Bakery Cafeで濃いめのコーヒーに、フランス人のパン屋さんが焼くペイストリーやマフインでちょっと一休みも悪くない。

Hudsonの人々はお祭り好きだ。5月、6月には消防士や国旗に敬意を表する、昔ながらの愛国的パレードに加え、最近はゲイの人々にもよるパレードも始まった。グルメ食材として最近脚光を浴びつつあるRamp (行者にんにく)がたくさん採れることもあり、5月にはRampフェステイバルも開かれる。

秋にはアート・フェステイバル。12月にはWarren Streetが解放され、大道芸人、ダンサー、馬車まで登場し、さあ、ホリデー・シーズンの開幕だ。

(スナイダー純子)

 

 

 

 


1 Comments

  1. ヘッケル

    純子さん。素敵なリポートありがとうございます。一緒に町を訪ねているような気分になれました。今後も楽しみにしています。

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