蒲鉾放浪記 ①富山県・高岡市 天野屋蒲鉾店

子供のころから、かまぼこが大好き。

年を重ねてオバチャンになっても、かまぼこ好きは変わらない。

おでんのタネの練りものにも目がない。

蕎麦屋でいっぱい呑むときは、必ず板わさをたのむ。

旅先でも、かまぼこ屋さんが気になる。

どうせなら、旅のつれづれに、かまぼこ屋さんを訪ねて、リポートしてみることに。

かまぼこ大使を名乗り、北へ、南へ、いざ参りますぞ!!

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

1回目は、富山県高岡市の天野屋蒲鉾店。

 

富山県高岡市はもの造りの町である。

千本格子の家並みと石畳が続く金屋町は、加賀百万石二代目藩主、前田利長公の肝入りで、鋳物産業が根付いた町。今でも銅器を中心とした、鋳物工芸品を生み出し、美しい町並みを残している。

 

金屋町3

 

そんな金屋町と川を隔てたところにあるのが、天野屋蒲鉾店。

明治から昭和30年代まで魚市場として賑わっていた川原町で、大正初期に創業。

現在のご主人、天野修一さんは三代目である。

 

蒲鉾づくりの現場を見せていただいたのだが、ほんとうに手作りなのでビックリした。

すり身を調味し、石臼で練るのがここの流儀。

「石臼を使うのは、練った時に石なら熱をもちにくいから。うちでは、ずっとこうしている。よく練り込むことで、味も深まる」と修一さん。

 

 

かまぼこ石臼

 

 

一つ一つ、手作業で形成。

この日は天野修一さんの御母堂、ナミ子さんが昆布巻かまぼこを作られていた。

昆布の上にすり身を平らに伸ばし、くるくると巻いて、はみ出たすり身をカット。スケールで毎回、重さを計る。

たんたんと、よどみのない作業は熟練のなせる技ですね。

 

昆布2 (1)昆布2 (2)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

昆布3

大鯛 (2)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この後、蒸し上げ、真空パックにして、さらに加熱殺菌して出来上がるとか。

 

富山県でポピュラーなのがこの「昆布巻」。そして赤いうずまきの「赤巻」。

 

 

ラッピング鯛 (2)

 

 

 

 

かまぼこ2種切ったとこ

 

 

 

昆布巻は、北前船が北海道から運んできた昆布で、かまぼこを包んだのが始まり。

わさびをちょっぴり付けて食べてみると、かまぼこと昆布がなじんで、深~い味わい。ほどよい弾力で、おいしさをかみしめる喜びが、じわじわ~とわいてくる。

日本酒のアテにぴったりよ。

 

昆布巻のバリエーションとして生まれたのが、色巻きかまぼこ。

「赤巻」は、赤く染めたすり身を、薄くのばして焼いておき、それを昆布巻と同じ要領で、うずまき状にして蒸す。

富山版なると巻。富山県のうどんやさんでは、これが必ずのっているんだそうだ。

 

天野屋蒲鉾店の三代目、天野修一さん。

天野屋蒲鉾店の三代目、天野修一さん。

 

そして天野屋蒲鉾店のおすすめは、これだけにあらず。

鯛の細工かまぼこのなんとダイナミックなこと。

♡をわしづかみにされます。

 

 

大鯛 (1)

 

 

富山では結婚式の引出物に、かまぼこを贈る習慣があり、鯛や富士山、鶴亀などをかたどった細工かまぼこが作られてきた。色付けしたすり身を絞り出す独自の技法によって、職人がひとつひとつ手づくりする。

 

そもそもは、祝いの席の縁起物として重宝される鯛が不足した際に、かまぼこで代用したことがルーツなんですって。本物の鯛を切り分るわけにはいかないけれど、かまぼこは頭や尾を切り分ることができ、かつ日持ちがする。

なんて合理的で頭がいいの!

だからはじめは代用品だったかまぼこが、持ち帰りを前提としたものへと発展し、次第に祝いの席での引出物の定番となった。

昔は縁起物として大きな細工かまぼこが好まれたけれど、現代では持ち帰りの際の便宜上、小型化が進んだり、かまぼこを贈る習慣も薄れてきているんだって。

 

嘆かわしい~!!

 

私だったら、こじゃれたお菓子なんぞもらうより、かまぼこをいただいたほうがうれしいのに。

 

「仲良し鯛」 箱寸法23×14.5㎝ 1,500円

「仲良し鯛」 箱寸法23×14.5㎝ 1,500円

 

鯛焼きほどの大きさのプチサイズのものもあり、これなら引出物云々じゃなく、ちょっといいことがあったときに、食卓にのっていたらうれしいかも。

ラッピングもかわいいから、プレゼントとしてもいいよね。

 

ラッピング鯛 (1)

「プチギフト」420円

 

 

 

 

 

でも、ちょっと困ったのは、どこから切って食べればいいのか、迷ってしまうところ。

おめめパッチリで、あまりにも愛らしいので…。

私の場合、結局、頭からかぶりついちゃいましたけど。

 

 

 

小鯛 (1)

 

 

 

ちなみに天野屋のかまぼこは、キグチという魚のすり身を 25%、スケトウダラのすり身を75%で調合し、魚醤などで調味しているそうです。

 

天野屋蒲鉾店

富山県高岡市川原本町10-24

TEL 0766-22-2606

(ここは工場ですが直接販売もしてもらえます)

http://www.amano-ya.com/

 

リポート/自称〝かまぼこ大使〟こと YUKO DOI

 

 


4 Comments

  1. nobuko

    (≧∇≦)カマボコ大好きでーす!きゃー!Yukoさん、素敵な連載!

    私の田舎、新潟でも、祝いの鯛カマボコありました!
    鯛型と寿って書いた末広扇型があって、私はこの寿の字だけ剥がして食べて怒られました。ああ、懐かしいなあ。美味しそー!

  2. YUKO

    nobukoさん。新潟に行ったときには蒲鉾屋さんリポートしてきてアップしてくださ~い。北陸の蒲鉾は、けっこう派手でびっくり。新潟も日本海沿岸ということで似ているのでしょうか。

  3. kaoru

    プチ鯛かまぼこ、超カワイイですね!
    ハートやフルーツ、恐竜など色んなバリエーションができそう!
    日本伝統のカマボコを、子供たちにももっと食べて欲しいですね。

  4. YUKO

    KAORUさん。日本伝統のカマボコなんですけど、原材料は外国産じゃないと、えらい高いもんになってしまうようです。「すり身」は今や世界標準語。日本人が海外に行って生産の仕方を伝授し、いろんな国から「すり身」になった状態で、日本に輸入されます。伝統食を守るのも大変ですね。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。