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私、お葬式買っちゃいました②

  • 2019/8/14

お葬式ショッピングその後でございます。夏休前進行に追われて間があいたので、前回のあらすじを・・

[前回のあらすじ]

義父母が自分たちの葬儀を生前予約していたため、いざと言う時に助かった私は、「自分も葬式の生前予約をしよう!」と考えていた。そして、還暦になったタイミングで、買っちゃいましたよお葬式。(詳しくは『私、お葬式買っちゃいました①』で)

義父母を送ったにもかかわらず、今ひとつ分からなかったことがある。それは・・

ということ。葬式の内容明細がどうなっているかだ。
いくら「シンプル葬でいい」と思っても、棺桶だとか、霊柩車はないと実際のところ困る。どこまでが「お葬式の基本的なセットになってるものなのだ?」という部分が分からなかった。

折よく葬儀社の方が営業に来てくれたので、そこら辺をひとつ教えていただくことにした。
※以下はあくまで、私がお葬式を買った葬儀社が提供するサービスの一例。

【葬儀社の提供内容】
・祭壇
・祭壇花・写真花
・寝棺(棺桶のこと)
・寝台車(病院から家、もしくは葬儀場の保管場所まで移送)
・枕飾り
・保管料

・ドライアイス
・湯灌(いわゆる“おくりびと”の作業)
・遺体供養品(脱臭掛布・納棺花など)
・寝棺用布団
・諸官庁手続き(埋火葬許可申請など)

この辺まではどんな葬儀にするにしても無いと困りそうなものが多い。諸官庁の手続きとか、義父母の葬儀の時は言われるままに書類を渡してやってもらった記憶がある。
次のような項目になると、「灰は海に撒けばいい」派には不必要と思われるものもあるかもしれない。

・儀式進行係員(打ち合わせなどディレクターみたいな人)
・哀悼貢献者(お手伝いの係員さん)
・白木位牌
・遺影
・祭壇用供物
・会葬礼状
・小物用品(芳名帳やボールペンなど)
・立看板
・案内板
・通夜での料理・飲物
・会葬返礼品
・香典返し
・霊柩車
・マイクロバス
・火葬場案内係員
・火葬料(一部充当)
・収骨容器
・お清めセット(手桶・柄杓・塩・タオル)
・後飾り祭壇
・施行運営費
・特殊提供品(※式場を使う際の電飾額などです。寺院斎場、自宅などで通夜・葬儀をやる場合は焼香用品・幕類設備・受付用具一式・簡易放送設備一式に振り替えになります)

上記の提供内容は、すべての葬儀コースについてくるわけではない。
こちらの葬儀社では金額別に4つコースがあって、金額の高いコースは提供項目が多く、金額が安くなるにつれて「このコースには〇〇が付いていません」という形だ。お寺さんへのお布施は別途、火葬料はどの斎場へ頼むかで金額が変わるので、火葬料の一部を充当するという形になる。

「祭壇も何も要らない」という一番シンプルな葬儀コースに提供される項目は

寝台車・寝棺・寝棺用布団・納棺用品・枕かざり・ドライアイス・遺影・白木位牌・霊柩車・火葬場案内人・お清めセット・諸官庁手続き

これが葬儀の必要最低限ということになるのではないだろうか。葬儀社によって金額は違うが、大体これで15~20万円位という所が多い。実際には、これの他に火葬料やお寺などへの費用が入って来る。

私の場合は、どんな最期になるか分からないし、「とりあえず家族葬をするなら、最低これ位あればいっか」というシンプルな祭壇付きコースを買っておくことにした。
実際に葬儀をする時には、追加費用が出るだろうと思う。夏でドライアイス追加とか、友引が入って保管料が増えるとか、その時の事情があるだろうし。まあでもそこまで予測できないので、残った家族が判断してもらえればいいと思う。

ちなみに(財)消費者協会が2017年に発表した調査によると、お葬式にかかる費用は
関東B(東京・神奈川・埼玉)平均で186万円
関東A(千葉・茨城・群馬・栃木)238万円
なっている。地方の方が、葬儀金額が高めの傾向にあるようだ。

さて、前回の記事にコメントをくださった方の中に、「葬儀を買って何十年も経ったら、その時の物価で高くならないの?」という疑問をお持ちの方がいました。それは私も疑問だったので聞いてみた。

その答えは、葬儀という「役務サービス」を買うので、何十年後世の中で葬儀の一般的価格が上がっていても、買った分のサービスは受けられるというものだった。もしも時代が変わって契約時のサービスの貸与・物品の給付が出来ない場合は、契約時の品目と実質的に同等な物品を代わりに提供してもらえる。

そうだよねえ・・例えば30年後の世界に「霊柩車」は走ってないかも知れない。棺桶なんか何か特殊素材のパッケージになってるかもしれない。まあ私の場合は不摂生だから、30年先という遠い未来にはならないと思うけど。

でも待てよ。「某振袖レンタル社のように、葬儀社さん自体が無くなったらどうしよう?」

・・大っ変失礼とは知りつつ聞いてみた。どうもすみません、ついライター根性で。葬儀社では葬儀代として預けたお金の1/2を、法務局、互助会保証㈱、日本割賦保証㈱、金融機関などに供託などして保全している。お葬式を買う時は、そういう保全をきちんとしている葬儀社を選ぶのも大事だと思う。

 

 

お葬式を買った葬儀社さんから、通夜料理の試食つきで葬儀の内覧会(?)があるというご案内をいただいた。会場がうちのすぐ近所なので、式場の下見を兼ねて行ってみた。
「通夜料理って、本当だったら自分じゃ食べないよな~」とシュールに感じつつ、美味しくいただく。ちなみに家族葬でいいという私は、通夜料理のついていないコースを買ったのだけど。

実際のところお葬式を買うなんて、ネガティブな気持ちになるのではと思った。でも還暦程度の年齢だと「まだ数年はイケるんじゃないか」と舐めてる気持ちがどこかにあって、冷静というか、客観的にショッピングが出来た。元気なうちに葬式を見つくろっておくのは良いように思う。

さて葬式も買ったし、とりあえずこれでいつどうなっても安心(?)だが、個人的には気になっていることが1つある。それは、寝棺に入る時に着る着物。膝下丈の着物に手甲脚絆に袈裟懸けという…あの死装束だ。あれが何か、嫌だなあ~私が着ると西郷どんの浴衣姿風と言うか…絶対変になりそう。Aラインで白長のマキシワンピ(マツコデラックスさんが着てる服みたいやつ)でいいんだけどなあ。

その辺は自分で用意しておくか・・、と思う今日この頃である。

 

[奥岡 伸子]

取材協力:株式会社くらしの友

 

 

 

 

6 Comments

  1. ちい

    私実は、自分が死んだ時お葬式して欲しくないんですよねー。
    というか、私の遺体を見られたくない(笑)
    なんか今まで親族のお葬式に出たときに遺体が怖くて。
    生きている時とやっぱり違うから違和感が怖い。
    遺体が怖い方が先に立って、悲しいとかより怖いんです。
    穏やかないいお顔してるわーとか親戚が言ってるのも、そうだろうか?って失礼な事内心考えてしまいます。

    なので、私が死んだら海に散骨でもしてくれーって思ってます。
    その頃には親戚もすごい少なくて密葬みたいのが主流かもしれませんね。

    奥岡さんみたいに準備しっかりしてくれていたら、残された息子さんもすごく助かると思います。
    結構わけわからないうちに進んで疲れたなと父親の葬儀の時に思ったので。

    1. nobuko

      ちいさん、いらっしゃいませ~。こんな話題につき合っていただいてありがとうです。

      ちいさんもお葬式したくない派ですね。
      >私の遺体を見られたくない(笑)
      分かるわ~。仲の良い友達だったとしても(それならなおのこと)ね。
      「お別れを」と言われても遺体になると、その個人を形成していた何かが、
      決定的に無くなって、その方にお別れをしている感が無い気がします。

      核家族化・高齢化がもっと進むこれからは、家族葬とか一日葬が増えるのではないでしょうか。
      樹木葬や散骨をするお寺や業者さんも少しづつ聞くようになってるしね。
      でも、散骨結構高いすよ。

  2. ceri

    「げ」
    これが偽りのない私の第一声、世界で一番短いレスの一つ!
    伸子さんの英断に共感して、私も続かねば!と続報を心待ちにしていました。
    私は最も簡素なモノを希望しています。
    お墓もいりません、お墓がなければお参りに行かなくていい。
    「空にいます」と愚息に伝言しておけば、用のあるときは空を見上げるだけでいい。
    忙しいお友達も同じ、何処でも何時でも空をチラ見して下さい。遺族ファーストで!
    とは言うものの、と言う伸子さんの声にハタと思ったのです。
    気合いを入れて、葬儀コーディネートを目にしたら @@こんなに沢山!
    正直、途方に暮れました。
    それはそのまま遺族の方の思いになるのですね、しかも!タイムリミットは目の前!!
    そう思ったら このまま放置は出来ない!
    家の電話やめちゃったので 営業電話のチャンスもないでしょう。
    勉強が必要です、言葉の意味もわかりません。
    とりあえず、最初の基本コースを押さえて自分なりのオプションを選ぼうと思います。
    伸子さん、素敵な機会をありがとう!マヂで感謝です。

    1. nobuko

      ceriさん いらっしゃいませ~♪ お付き合いいただいてどうもありがとう!
      >私は最も簡素なモノを希望しています。
      そうなんですよね。私もそうです。
      何も用意しないまま亡くなって、それから葬儀社さんに頼むと、
      先方が対応しやすいコースを勧められてしまうかも知れない。
      私が直接聞いた例ですが、「故人の服をゴミに出すのですか?」と言われて、
      何万円かで故人の着ていた服をお経付きで「お炊き上げ」した友人もいます。
      簡素な葬儀を希望すればこそ、先に用意するのもアリだと思います。

      >お墓もいりません、お墓がなければお参りに行かなくていい。
      そうよね~(--)でも代々のお墓があると、それも難しいのよね。
      「墓仕舞い」をして、墓を無くしてしまわないと無縁墓を作っちゃうし、
      中に入ってる先祖の骨をどうするかという話になる。

      >気合いを入れて、葬儀コーディネートを目にしたら @@こんなに沢山!
      >正直、途方に暮れました。
      そうでしょ~。これが、旦那はともかく子供の手を煩わせるかと思うと。
      「いやもう、これでいいです」って言いたくなる。
      高齢化が進んで、一般葬以外を希望する人も増えているから、
      シンプルで気の利いた葬儀の形も、今後増えて来ると思います。
      まずは信頼できる葬儀社を、チェックしてみては。
      ・・って、葬儀社のPRする訳じゃないけど。

  3. tomoko

    伸子さま

    大変興味深く拝見しました。私たちが若い頃は、会社の上司の(会ったこともない)ご両親のお葬式まで、まるで義務のように参列していたものですが、現役で亡くなられたのならまだしも、最近は家族葬がメインになってきたように思います。 お葬式は本人のためというより、残された家族が心の整理をするためのものだと思っています。でも、伸子さんのようにあらかじめ選んでくれていたら、ご家族は安心ですね。散骨も実はかなりお金がかかるというし。
    あと大切なのは遺影。義母が突然亡くなったとき、アルバムの場所さえわからず、私の手元にある写真を使わざるをえませんでした。その後、夫の実家を掃除していたら、仏壇の引き出しに写真が1枚。キメ顔の義母の写真が出てきました。生前、言っておいてくれればよかったのに…、と後悔しきり。遺影、大事ですよ。

    1. nobuko

      tomokoさんいらっしゃいませ、後半もお付き合いありがとうございます。
      >私たちが若い頃は、会社の上司の(会ったこともない)ご両親のお葬式まで、まるで義務のように参列していた
      本当ですよね。上司の訃報が回ると、直属の部下は通夜や告別式のお手伝いに行きましたし、取引先とかにも訃報を回すのが普通でした。
      今の企業は大体、コンプライアンス上中元・歳暮など贈答一切を禁止していますから昔みたいなことはしていないのでしょうね。
      >あと大切なのは遺影
      それですね。
      義父母の場合は、息子の小学校入学式にせっかくだからと写真館で撮ったものが役立ちました。写真館ものは違いますね。私の祖父は商売を隠居して以降、祝い事や法事で羽二重を着る度に写真を撮らせていました。ちょっと改まった服着た時とかに、写真撮っておくのはいいですよね。
      CJwomanのライターは「旦那様がカメラマン」という方もおられますが、プロが身内にいるといいですよねえ。

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