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「アナタはこうしてだまされる!」悪質詐欺の手口(10) 「母さん助けて詐欺・上京型」

詐欺の種類が格段に広がっている。

 

趣味の絵や写真を褒めて、作品集にしないかと勧める「褒めあげ詐欺」

社債、未公開株、投資信託を買うよう勧める「買え買え詐欺」

貴金属品を時価の10分の1で買い取る、押し売りならぬ「押し買い詐欺」

異性との出会いをあっせんする「仲介詐欺」

 

前回紹介した「同窓会名簿商法」は、昔からある手口ですが、今やあらゆる場面でいろいろな詐欺が横行。油断もすきもない状態です。

 

一度被害に遭った人は、「カモリスト」として、詐欺師の間で広まっているそうだ。

 

「アナタはこうしてだまされる!」というテレビ番組が放映されたのが2013年の夏。当時からは状況が刻々と変わっていますが、番組の「最凶詐欺の手口ワースト10」の第1位を発表します。

 

1位は、予想どおりの「振り込め詐欺」でした。

狙われるのは、子どもと離れて暮らす高齢者。

 

2012年5月、振り込め詐欺の名称が「母さん助けて詐欺」に変わり、警視庁はさらなる注意喚起を促してきたが、この手の被害はますます増え続け、手口はさらに進化し続けている。

いまは、振り込みをさせない、「振り込まないで詐欺」が急増中。自宅に会社の人間を装ってやってくる詐欺も横行している。

 

ここで紹介していたのは、母さん助けて詐欺の「上京型」。

遠く離れた土地に住む母親を東京に呼び寄せる手口だ。

 

ことの始まりは、1本の電話から。

田舎にひとりで住む母親のところに電話がかかってくる。

 

「もしもしオレだけど…。母さん助けてくれ。会社のお金がたくさん入ったカバンを落としてしまって…」

 

手口1

定番の「オレだけど」で始まる電話。

 

「オレオレ詐欺」は、ニュースとしてこれほど取り上げられ、広く認知されているにも関わらず、いまだにこの手口にひっかかり被害に遭ってしまうという現状がある。

もう、何度も聞いてきたはずのうんざりする詐欺の手口だが、それでも騙されてしまう人がまだまだ大勢いる。

 

なぜなのか?

 

息子が緊急事態に陥ったことを知ると、気が動転してしまう。これがひとつの原因だという。

人間は、突如抱えきれないほどの不安を多く抱えるとパニックとなり、そこから回避することしか考えられなくなる。そこから逃れようとばかり考えてしまう心理に、詐欺師はつけこむのだという。

 

手口2

日常的にありえないことを伝える。

 

「会社の監査までに穴埋めをしないといけないんだ」

「今日の午後3時。東京まで750万円持ってきてくれないかな」

 

田舎暮らしで、普段めったにしたことのない上京という行動。さらに、今までみたこともない高額な現金を用意するという行為。被害者を非日常の状況に誘い、冷静な判断力を失わせる。

 

さらに詐欺師はたたみかける。

「カバンごと落としてしまってケイタイもなくなっちゃったんだ。だから待ち合わせの場所と時間を決めてもいい?」

 

詐欺師は、携帯電話を落としたことや受け渡しの方法を一気に伝える。

電話1本ですべてを済ませることで、必死さをアピールし、相手の思考回路を狂わせる。

 

冷静に考えると、電話を切ったあと、もう一度息子に確認してみればいいと思えるのだが、多くの人がそれをすることはないという。

電話を受けた時点で、本当の息子だと信じてしまっている点がいちばんの原因で、「携帯をなくした」と言われているので、わざわざ電話をして確認することはないと思うのだという。

 

なんと1件あたりの平均被害額は300万円以上。

金額があまりに高額だ。

 

手口3

高額引き出しの方法を細かく指示する。

 

「リフォームするからまとまったお金が必要」「長期入院の医療費が必要」など、大金を一度におろしても怪しまれない常套句を指南する。

 

「最近、詐欺が流行っているからいろいろ言われるかもしれないけれど、リフォームで急に大金が必要になったと言えば、怪しまれずにおろせるから」と、具体的に指示して、高額の現金をおろさせる。

 

「上京型」の詐欺師には、被害の発生場所に共通点がある。

 

手口4

約2時間で上京できる新幹線駅のある地域を狙う。

 

新潟、愛知、長野など、いずれも新幹線で2時間以内に上京できる地域が狙われている。

あとで被害者が語る話では、「東京まできてほしい」と息子に言われ、「新幹線に乗れば2時間で行ける。じゃあ行ってあげなくちゃ」「1本でも早い新幹線に乗って行ってあげよう」という気持ちになった、ということだ。

 

手口5

金の受け渡しは、誰もが気づきそうな雑踏の中で。

 

詐欺師は、人が大勢集まる場所を待ち合わせに指定し、そこへ「息子さんからお金を受け取るように頼まれたんですが」と言って近づき、まんまとお金を受け取り、去っていく。こうして、被害者は雑踏の中で、大金を失ってしまうのだ。

都会の雑踏では、人は周りの人間には関心を示さない。そんな都会の群集心理を巧みに利用している。

さらに「2時間かけてやってきたのだから早く渡して助けてあげなくちゃ」。「この行動を無駄にしたくない」という心理も働くという。

 

 

<対策>

☆携帯電話がないといわれても、いま一度子どもに電話やメールをしてみる。

☆留守番電話にしておき、声を確認してから電話をとる。

☆家族にしかわからない会話や合言葉を出す習慣をつける。

 

 

飼っているペットの名前や家族旅行の場所など、電話の近くに「家族クイズ」を書き出した紙を貼っておくのも方法だ。

 

昨年の振り込め&オレオレ詐欺の被害総額は、約272億円に達した。

振り込め詐欺1回の平均額は343万円。投資詐欺においては、平均993万円というから驚く。

 

基本的には詐欺をする人間が増えているのだという。

世の中、働かずして金を手に入れようと企む輩が多くなったということなのだろうか。

 

番組では、最後に「詐欺から守る心構え」として、「詐欺の手口を知っておくこと」と締めくくっていた。

昔は、情報を公開すると、真似する人が増えると警戒する声もあったが、今は逆に、詐欺の手口や方法を知ることこそが犯罪を抑止することにつながるという。

 

みなさんも情報をインプットして、悪知恵を働かせるズル賢い詐欺師から、ちゃんと身を守りましょうね。

危ない目に遭った私も、十分に気をつけたいと思います。

 

警察庁の「振り込め詐欺対策HP」もご参考に。

http://www.npa.go.jp/safetylife/seianki31/1_hurikome.htm

 

具体的な詐欺テクニック(電話内容録音)

こちらの最後にある、実録「複数の声色を演じ分ける犯人」がスゴすぎます。

http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/seian/koreisagi/hurikome_onsei/hurikomesagi.htm

 

うーん、それにしても、詐欺師は全員男性で、騙されるのは圧倒的に母親。

母と息子だからこそ成り立つ詐欺の図式。

母親というのはかくも息子に甘いものなんですね…。

 

(by りーたん)

 

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