夫婦・家族

熟年世代の結婚のカタチ「卒婚移住」

以前、こちらのブログで、熟年世代の結婚のカタチとして「卒婚」をご紹介しましたが、先日、夫婦問題カウンセラーの私にとってたいへん興味深いテレビ番組が放映されていました。

 

最近のワイドショーは、「夫婦」にスポットをあてた企画が、とても多くなりました。

「離婚」「浮気」はもちろん、「モラハラ」「DV」「別居」「隠し子」など、テーマには事欠きません。

 

そんななか、テレビ朝日の『羽鳥慎一モーニングショー』で取り上げたのが「卒婚移住」というテーマでした。

 

夫婦の役割に縛られない結婚スタイル「卒婚」

 

熟年世代のいまどき結婚スタイルの一例として、あるご夫婦が紹介されていたのですが、 「卒婚移住」とは何か、その説明する前に、「卒婚」という言葉を初めて聞いた人のために、おさらいをしましょう。

 

「卒婚」とは、結婚の卒業を意味する言葉で、結婚という固定概念や夫婦の役割に縛られることなく、婚姻関係を結びながら、夫婦それぞれが自分らしく生きることを選択する夫婦形態のこと。

夫と妻が自由なライフスタイルを生きるための選択です。

ふたりの同意が必要なので、ある意味、お互いを尊敬し、コミュニケーションのとれた関係といえるかもしれません。

 

自分らしさを追求した「卒婚移住」

 

番組内で紹介していたのは、現在、茨城県城里町に移住している67歳と68歳のご夫婦。

 

奥様は57歳のときに家を出ます。

大好きな陶芸に集中するため、ご主人をおいて家を出たのですが、ご主人は、仕事の関係で家を離れるわけにはいきません。そもそも田舎に行くつもりもなかったそうです。

奥様いわく「子育てが終わってから始まる人生は、自分のために使いたかった」とのこと。本当に自分がしたいことをかなえるための「卒婚移住」決行でした。

 

「正直、寂しかったですね」と話すご主人。すると、「私も寂しかったですけど、自由と寂しさは裏腹ですからね」と奥様。「こんなときは女性のほうが強いですね。妻の強い意志に従う以外、方法がありませんでした」(ご主人)

 

人生第三幕。新たな同居生活がスタート

 

やりたいことを見つけ、自分らしい生き方を追求した奥様。

陶芸に集中し、腕を上げた結果、いまや高値がつくほどの作品が次々に生み出されています。

 

別居期間中、ご主人は、休日に茨城を訪ね、陶芸工房を創ったり、畑仕事をしたり、ときどき一緒に暮らすスタイルに移行し、ご主人が65歳で定年を迎えると、田舎での新たな同居生活がスタートしたそうです。

 

夫「いまさら、一緒に住もう、というのは照れ臭かったですが」

妻「来るならどうぞ、という感じ。人生の第三幕ですね」

そう話すふたりの言葉には、熟年ならではの重みがありました。

 

番組出演者の男性からは、「夫が妻のロマンにつき合ってる感じがして、そんなにうらやましくないなぁ」という声もあがっていましたが、みなさんは、どんな感想をお持ちですか。

 

こちらのケースは、妻の一方的な強行手段なので、夫婦が同意していたとはいえないかもしれませんが、ご主人もまんざら田舎暮らしが嫌いではないような気がしました。

別居を経たからこそたどり着いた、お二人の居心地のいい暮らしが実現したのかも。

ここまで思い切った行動をとるケースは、まだまだ少ないと思いますが、私の周囲でも、子育てを終えたあと、夫婦それぞれが自立し、自分らしく生きるための、新しい結婚のカタチを実践するステキなご夫婦が増えてきている、という印象があります。

 

人生はたった一度きり。結婚生活も長くなりました。

これまでの固定概念に縛られることなく、自分らしく生きるために、ちょっぴり大胆に、ちょっぴりわがままに生きてもいい時代に突入したのかもしれませんね。

 

(文責・渡辺里佳)

 

7 Comments

  1. kaoru

    夫婦といってもずっと一緒にいると息苦しくなるもの。
    少し離れることで良さを見直したり、
    尊敬できるのかもしれませんね。
    だったら「卒婚」しなくてもいいのでは?と思いますが、
    「家を出る」と決断・実行したことで
    その後が良い方向に向かったのでしょうね。

  2. nobuko

    先日TVで「卒婚」したと話題になった芸能人さんを見ましたが、また一緒に住んでいるそうで。卒婚を卒業したというようなことを言っていました。
    なんだそりゃ?と思いましたが、分かるような気も。
    一回リセットしてみたことで、相手への依存や無自覚な軋みが取れたのかもしれないですね。「洗濯物は自分で洗濯しない」って、まだ洗わすのかと思ったけど、「ありがとう」と言えるようになったのかもしれないですね。

  3. 渡辺里佳

    kaoruさん、nobukoさん
    コメントありがとうございます。
    本当にその通りだと思います。
    いろいろやって気づくことがあり、リセットされるんでしょうね。
    一つ所にいると、飽きたり煮詰まったりするから、変化を求めてしまうのでしょうか。

    熟年になると、たいてい適度な距離感を取りながら生活していますよね。自分では意識していないし、自ら言わないと思うので、「卒婚」という言葉は、周囲から見たわかりやすい呼称だと解釈しています。
    熟年世代以上の「隠れ卒婚」は、けっこう多いと思います。

  4. YUKO

    「ここまで思い切った行動をとるケースは、まだまだ少ないと思いますが、私の周囲でも、子育てを終えたあと、夫婦それぞれが自立し、自分らしく生きるための、新しい結婚のカタチを実践するステキなご夫婦が増えてきている、という印象があります。」

    子育てを経た女性は、きっと子供が独り立ちしたら、これからは自分の好きなことをやりたい、という意識が高いのかもしれませんね。
    もっとも家庭内別居より「卒婚」の方が、精神的に良好な気がします。

  5. 渡辺里佳

    YUKOさん
    確かに、子育てから解放されたら、「さぁ~私の人生はこれから!! 自分のしたいことするぞっ」て気合い入るかもしれないですね。

    >もっとも家庭内別居より「卒婚」の方が、精神的に良好な気がします。
    本当に。精神的に自立していないと「卒婚」できないのでしょうね~。

  6. けい

    卒婚のためには精神的な自立もだけど
    経済的な自立も大事
    って、わたし経済的な自立はできてないんですけど(^_^;)
    その分家事はわたしの担当
    というわけで卒婚は難しいですが、夫とはそれなりの距離を持って仲良くやっていきたいなぁと思います
    いろんな形の夫婦があるっていいですね

  7. 渡辺里佳

    けいさん、ありがとうございます。
    そうですね。お金がないと、理想の卒婚スタイルは叶わない面もありますよね。でも「それなりの距離を保ちつつ仲良くやっていく」って素晴らしいと思います。けいさんは、しっかり自立できていますね(^^)

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