夫婦・家族

妻からの離婚劇 「離婚後も前妻の子と親子でいたい」回答

<相談>

結婚して15年になります。夫は再婚で、結婚したとき、夫の3歳の女の子を引き取りました。現在18歳の娘との関係は良好です。悩みは、夫と離婚したあとの、娘との関係についてです。夫と別れたあとも娘と一緒に暮らし、できれば、最期を看取ってもらいたいとさえ思っています。娘とは養子縁組をしていないのですが、夫と離婚後も、親子関係でいられるでしょうか。詳しい相談内容はこちら

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<回答>

血のつながりはなくても、実の親子のように暮らしている家族はたくさんいます。相談者さんも、連れ子と一緒に暮らし、毎日面倒をみて育てていくうちに、愛情が芽生えていったのですね。

 

夫と離婚したあとの親子関係について説明します。

連れ子と養子縁組していないいまの関係は、法的なつながりがないことになります。夫の連れ子は「嫡出子」でも「非嫡出子」でもない、言ってしまえば赤の他人という関係です。

どんなに、信頼関係が築かれていても、法律上は他人なので、たとえば、相談者さんが亡くなった場合、財産などは連れ子に相続されません。

 

「遺産相続したい」「自分の子どもという形を残したい」「将来、自分の面倒をみてほしい」ということであれば、養子縁組したほうがいいかもしれません。

 

養子縁組はいつでも出来ますので、これから手続きをすればいいでしょう。

 

お子さんは現在18歳。二十歳未満の未成年です。未成年の場合は、家庭裁判所の許可が必要となります。さらに、親権者となる場合は、「親権者変更」の手続きが必要です。こちらも、家庭裁判所に調停か審判を申し立てなければなりません。

 

届け出人は、基本的に養父母となるので、離婚前なら、夫の許可が必要となります。夫に話して手続きしてください。夫の許可を得るのが難しいようでしたら、離婚後に手続きすればいいでしょう。

 

養子にしたい子どもが、二十歳以上になれば、本人の意思が尊重されます。

養子縁組するかしないかは、本人の自由となるので、このまま先延ばしする方法もあります。親子関係は良好ということなので、急ぐ必要も、心配もないように思われます。

相談者の場合は、幸い、連れ子が成人近く成長しており、話し合い可能な年齢です。二十歳をすぎて、同居の有無も含め、話し合って決めてはいかがでしょうか。

 

「養子縁組届け」を役所に提出すれば、法律的に親子と認められます。親子関係が認められると、養子は法定相続人となり、同時に、養親の扶養の権利や義務が発生します。

補足ですが、子どもは実父母の相続人でもあるので、実親と養親の両方の財産に対して、相続の権利を持つことになります。

また、養親と養子の合意さえあれば、いつでも解消(離縁)できます。

 

縁組や離縁に時効はありません。

当事者同士で話し合って、いちばんいいと思える方法を選ぶといいでしょう。

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そもそも、「戸籍」や「養子縁組」は、家系を絶やさないように。という面が強かった昔の考え方が発端で生まれた制度です。大切なのは、今現在の親子関係であり、日々の生活なのですが、どんなに親子関係が良好で、信頼関係があったとしても、法律の壁の前にはなす術がなかったり、太刀打ちできないところもあります。

 

将来どうしたいかという点も含め、とくに血縁関係のない「ステップファミリー」の場合は、養子縁組、親権者について、慎重に考え、手続きしておきましょう。

 

手続きにより、扶養義務が発生するので、将来何かあったときに、自分の面倒を見てくれるという保障と精神的な安定が得られます。

ただし、脅すわけではありませんが、これも紙面上のことで、親子関係が未来永劫、良好だと保障されたわけではありません。

 

「血は水よりも濃い」と、いうことわざがありますが、「遠くの親戚より近くの他人」ということわざもあります。

それだけ、人の気持ちは流動的なのだと思います。一寸先は闇で、未来については誰にも予想できません。

遺言も縁組も、後々の揉め事につながらないよう、その時どきで話し合い、チェックする必要がありそうです。

 

(渡辺里佳)

 

 


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