夫婦・家族

妻からの離婚劇 「離婚後の手続きと不安を和らげる方法を教えて」 回答1

<相談>

私52歳、夫は55歳。共働きの子どものいない夫婦ですが、結婚25年で熟年離婚することにしました。

離婚後は私の実家に戻る予定なので、住まいの心配はありませんが、離婚に際してどんな手続きがあるのでしょうか。また、これからのことを考えると、不安に押しつぶされそうになることがあります。そんな不安な気持ちを少しでも和らげる方法はありますか。詳しい相談内容はこちら。

 

<回答1>

「離婚」は「結婚」の数倍もエネルギーが必要。とはよく言われることです。

離婚後のメリット、デメリットについては、すでに繰り返し考えてきたことと思います。そのうえで、最終的に「離婚」という決断をくだしたのですから、今後は、離婚後の明るい未来とメリットを思い描いて、淡々と事務手続きをこなしていきましょう。

 

離婚の際の手続きについて。

「離婚」を決意したら、さっそくやることがあります。

 

まずは、「離婚届け」を、役所に提出すること。離婚すると、夫の戸籍から抜けて、婚姻前の親元の戸籍に戻り、親と同じ姓になります。また、新たに戸籍を作ることができ、本籍地を新しくすることもできます。

 

離婚の際に取り決めた事柄(財産分与・慰謝料など)を、法的に意味あるものにするには、「公正証書」を作成します。公正証書は、市区町村の公証人役場で、公証人が作成する文書です。

約束が守られなかった場合に、裁判を起こさなくても給与の差し押さえなど、強制執行ができます。作成には、夫婦で一緒に行って依頼する必要があるので、夫の同意が必要ですが、本人の委任状を持った代理人でも手続きできます。

 

☆「日本公証人連合会」

http://www.koshonin.gr.jp

 

ほかには、

厚生年金・国民年金の手続き。(年金事務所)

国民健康保険の手続き。(市区町村役場)

財産分与で発生する税金の支払い。(税務署)

 

などがあります。

 

健康保険は、夫の被扶養者として入っていたら、脱退手続きをして、改めて国民健康保険などに加入します。

国民年金は、専業主婦の場合は、大きな変更が生じますが、厚生年金の場合は、「年金分割」の対象となるので、そのまま放置せずに届け出ましょう。夫婦が同じ「第二被保険者」なら、年金を合算し、分割して渡します。つまり、高給の方が、収入の低い人に渡すことになります。詳しくは、各市区町村の「年金窓口」に問い合わせを。

 

☆「日本年金機構」離婚時の年金分割

http://www.nenkin.go.jp/n/www/service/detail.jsp?id=3241

 

* 社会保険庁廃止し「日本年金機構」の発足により、社会保険事務所は「年金事務所」に転換。社会保険庁ホームページは、平成22年1月「日本年金機構ホームページ」に変更しました。

 

 

生命保険の手続きも忘れずに。

契約書の内容を見て、保険者、被保険者が誰になっているか確認しましょう。

夫が妻のために掛けていた保険の場合、その後も続けて夫が支払ってくれる場合は問題ないですが、離婚後に支払いが滞ってしまうと、契約は失効し、保険金が受け取れなくなります。保険会社と連絡をとって、契約者を切り替えられるかどうか相談を。保険を解約する場合でも、放置せずに申し出ましょう。

 

離婚後の支払いが困難な場合には、保険料を低く抑える「減額」にしたり、保険会社によっては、「自動振替貸付制度」を取り入れることもできます。

 

妻の生命保険で、受取人が夫になっている場合は、妻の親族に変更した方がいいでしょう。

「契約者」「被保険者」ともに夫となっていて、受取人が「法定相続人」となっている契約では、子どもがいれば、子どもに受け取る権利がありますが、離婚した妻には権利はなく、保険金は受け取れなくなります。

 

なお、生命保険が満期になっていて、満期金があれば財産の対象になります。解約返戻金を、算出してもらい、清算する方法もあります。

保険金は、請求しなければ支払われないので注意しましょう。

 

その他の手続きでは、

銀行口座の名義変更や光熱費などライフラインの手続き、クレジットカードの名義変更、印鑑登録の作り直しなどがあります。

 

思いのほか、さまざまな手続きがあり、役所に何度も出向いたりして時間もとられ、面倒ですが、子どもがいる場合は、さらに、子の戸籍手続きや児童手当の振込先変更手続き、母子家庭の福祉関連手続き、転校手続きなどがあるので、夫婦のみの場合はまだ煩雑ではないほうです。

漏れがないようにリストアップして、先延ばしせずに集中的にこなしていくといいでしょう。

 

「回答2」のメンタル面については、次回に続きます。

 

「回答2」を読む

 

(渡辺里佳)

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。