夫婦・家族

妻からの離婚劇 「好きな人ができたので、夫と別れたい」回答

44歳の主婦です。夫は気付いていないと思いますが、じつは5年前から好きな男性がいて、「夫と別れ、自分に正直に生きていきたい」と思うようになりました。残された人生、自分らしく生きたい。夫に対する愛情はなく、仮面夫婦でいることに限界を感じています。有利に離婚する方法があったら教えてください。

詳細はこちら。

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<回答>

 

妻が「仮面夫婦」だと思っていても、夫は、むしろ妻の言葉が少なく、最小限の会話であることを快適に感じ、妻もまた、結婚生活に不満がなく、満足していると思っているケースがあります。結果重視の男性は、必要最低限の会話でもよしとするところがあり、具体的に伝えないと気付かない面もあります。

これは、男性が鈍感というより、男女の考え方、脳の違いといえるかもしれません。

 

そうした状況にある場合、妻から言い渡される「離婚宣告」は、夫にとってまさに寝耳に水。にわかには信じられず、離婚を受け入れるのは、そう簡単ではなさそうです。

 

ご主人は、妻に好きな人がいることは気づいているのでしょうか。

妻が不倫している場合は、妻が「有責配偶者」となり、有責者からは離婚を切りだすことが出来ない立場なので、話し合いはさらにこじれる可能性があります。

 

もし、不貞の証拠が存在する場合、夫に対して慰謝料を支払う覚悟が必要です。

「一刻も早く離婚したい」ということなら、夫にすべてを話し、潔く慰謝料を払って別れるのが一番の近道です。

夫は、妻の浮気相手にも慰謝料請求ができます。二人合わせて300~500万円くらいが相場ですが、実際には相手の資力によって変わってきます。さらに、愛人の妻から慰謝料請求されることも考えられます。

 

ちなみに「不貞」は、複数回の肉体関係の間柄であるとされています。

 

一方、証拠がなく、不貞の事実がないとするなら、「なぜ離婚したいのか」を明確にし、これ以上の婚姻生活は難しい、と訴えるといいでしょう。「性格・価値観の不一致」が認められれば離婚することができます。

 

話し合いが出来なければ、「調停」。調停が不成立なら「裁判」へと進みます。

 

ひとりで解決するのは難しいので、信頼できる弁護士さんに相談するといいでしょう。

弁護士さんに相談する時の基本は、包み隠さずすべてを話すこと。隠し事は、思わぬ不利な結果を招く要因となり、自分の首を絞めることにもつながりかねません。有利に進めるためにも、嘘は禁物です。

 

調停はある程度の期間を有しますし、同居しながらでは精神的にきつい面があるので、まず家を出て「別居」することをお勧めします。

 

昔は、別居期間が長くても、離婚は簡単に認められませんでしたが、最近は「破綻主義」といって、夫婦関係が破綻しているなら「離婚もやむを得ない」と考える傾向が強くなりました。

別居期間が長くなればなるほど、離婚しやすくなります。5年間の別居の事実があれば、裁判でも有利に働くようです。

 

相談者は「早く別れたい」とのことですが、夫が、現状に満足している場合は、離婚にまでこぎつけるのは容易ではありません。

「離婚」ではなく、まずは「別居」という形で、再スタートをきってみてはいかがでしょう。

家を出るときは、夫に「勝手に出て行った」と思われないよう細心の配慮を。結婚生活がうまくいかなかった理由を書いた「置手紙」や日記などがあるといいかもしれません。

 

幸い、お子さんは大学生と大きいので、親権問題の心配もなく、大人同士の会話もできると思います。誤解やわだかまりが生じないよう、今後の生活について、こちらも包み隠さず話し合ってください。

 

再スタートとはいえ、離婚後に続く生活も決して楽なことばかりではありません。

住居、生活費、仕事など、さまざまな問題がありますが、何より必要なのは、これらを考慮してなお、「離婚して一人で生きていく」という強い意思と覚悟でしょう。

 

相談者はまだ44歳。人生が長くなったいま、残る人生も約40年あり、人生折り返し地点に立ったばかりです。たった一度だけの人生を、悔いなく自分らしく生きていってほしいと思います。

 

(渡辺里佳)

 


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