夫婦・家族

「夫の定年後、どこに住むかで夫婦で意見が対立しました。どうしたらいいでしょうか」

芸能界は相変わらず、不倫の話題で持ちきりですね。
そういえば、松居劇場はどうなったのでしょう。一時は毎日のように、松居一代さんのお顔が映し出されていましたが、最近とんと見ません。あまりに静かだとなんだか怖いですね。

さて、今回の相談は、夫の定年が間近に迫った妻からの相談です。

<相談内容>
私も夫も大分出身です。職場で出会い、同郷ということで親しくなり、結婚しました。夫はあと2年で定年なのですが、老後は大分に帰って過ごしたいと言います。でも、私は気乗りしません。友人も東京の方が多いですし、美術館に出かけたり、歌舞伎を見たりするのが好きなので、ここを離れたくありません。
老後こそ、都会の方が便利だと思うのです。私たち夫婦は特に仲が悪いわけではないのですが、ここにきて夫婦の価値観が違ってきてしまいました。どうすればよいでしょうか。(60歳・女性)

 

<回答>
人生が長くなったということは、結婚期間も長くなったということです。
子どもが独立し、会社も勤め終えた後、どのように過ごしていくか、熟年夫婦にとって大きな課題となっています。

相談者は、夫婦で老後について話し合ったところ、意見が食い違ってしまったのですね。
定年後、夫は出身地の大分へ。妻は現在の都会暮らしを望んでいるとのこと。
老後の環境は大切ですから、自分にとって居心地のいい場所を求めるのは当然のことかもしれません。

 

少し話はそれますが、男女には性差があり、脳の神経伝達物質セロトニンの合成能力は、男性のほうが女性の1.5倍も高いことがわかっています。
セロトニンが多いと、安定、安心、やる気が増すので、男性のほうが、どちらかというと楽観的です。一方女性は、常に不安で心配する傾向にあり、女性がしっかりしていて現実的なのも、想像力が高いのも、細かいことに気がつくのも脳の仕業。

「定年後は喫茶店を開こう」「英語を習って、海外に移住しよう」と提案する夫に対して、現実的な女性は不安になり、「一体何夢みたいなこと言ってるの?」「準備はしてるの?」「お金はあるの?」と言いたくなるのです。

もちろん、楽観的な女性もいます。その場合は、二人で意見が合致して、問題はありません。むしろ幸せといえます。

 

さて、意見が異なる相談者のケースはどうでしょう。

私からアドバイスするとしたら、「自分らしく生きる」ことを優先してほしいと思います。
二人とも、60年近く生きてきました。結婚し、子どもを育て、生活のために働きながら、互いに支え合ってここまでやってきました。
これまではしがらみや規制などに縛られていた面もあったと思いますが、定年でそこから解放されたのですから、これからは自分らしく生きていっていいのではないでしょうか。

以前、このサイトで、「卒婚移住」について書きました。
「卒婚」とは、夫婦が婚姻関係を続けながら、それぞれ好きなように生きていく結婚スタイルのことです。

相談者の場合も、それぞれの考えを尊重し、夫は大分、妻は東京と2つの拠点で暮らす、いわゆる別居婚を視野に入れてもいいのでは。

結婚生活に「こうでなければならない」という制約はありません。同居しなければならない、という決まりも、世間体も関係ありません。二人にとっての居心地のよさを求めてほしいと思います。

 

決める際はもちろん話合いが必要です。
その話合いですが、穏やかに話し合って「合意」するのがポイント。
きっとこの話合いがいちばん難しいところなのだと思います。自分の考えを押し付けるばかりでは、主張のぶつかり合いで喧嘩になってしまいます。
話合いは、喧嘩でも勝ち負けでもありません。

「物理的・経済的に別居は難しい」という場合は、田舎の親戚や行政に相談にのってもらうなど、出来る限りの可能性を探ってみると、仕事や住まいに関して思わぬ解決策が見つかるかもしれません。
または、都会で同居しながら、夫が望む理想的な暮らしが可能になるかもしれません。

「同居」「別居」のメリット・デメリットを出し合い、何を大切にしたいのか、優先順位を明確にしましょう。

折り合いをつけなくてはならないこと、妥協点もあるかもしれませんが、ぜひ大人同士の話合いで着地点を見つけてください。

もし感情的になりそうになったら、話合いはいったんストップして、「この続きは今度にしましょう」と言って延期します。焦って結論を出すことはありません。人は、自分の考えを受け止めてもらえると(聞き入れなくても)、寛大になり、優しい気持ちになるそうです。

 

言いたいことを我慢したり、あいまいなままにしていると、少しずつたまった不満が、いつか爆発してしまいます。

話し合うことに意味があります。
我慢して言いたいことを何も言わずに一人で抱え込んで悩み続けるよりも、精神衛生上ずっといいことは間違いありません。

普段は仲のいい夫婦とのことですから、きっといい解決策が見つかることと思います。

 

文責/夫婦問題カウンセラー 渡辺里佳

4 Comments

  1. YUKO

    里佳さん
    「そういえば、松居劇場はどうなったのでしょう。一時は毎日のように、松居一代さんのお顔が映し出されていましたが、最近とんと見ません。」
    昔、まだ松居さんがお若いとき、取材させてもらったことがあります。あれから何年の年月が流れたのでしょうか?人って、どんどん変わっていくのだなと思う今日この頃です。

    ところで
    「定年後は喫茶店を開こう」「英語を習って、海外に移住しよう」と提案する夫に対して、現実的な女性は不安になり、「一体何夢みたいなこと言ってるの?」「準備はしてるの?」「お金はあるの?」と言いたくなるのです。

    なんでも、やる気があるうちが花ですね。
    好きなことをやって生きていれば、お互い幸せなんじゃないと。
    そのためにも、話し合うことが大切というのはもっともですね。

  2. 渡辺里佳

    YUKOさん、ありがとうございます。

    松居さん、収納の達人で、昔はよく雑誌に登場してましたよね。

    その通り。やりたいことがあるうちはやらないと!ですよね。
    そして話し合いは大切です。
    我慢したり、諦めてしまうと、相手に対して愚痴と不満ばかりになってしまうのが問題なのです。離婚という結論に至る事になりかねないので。
    互いに納得した上での行動なら、開放感が何倍にも膨らみます。

  3. nobuko

    わあ~、難しい。このご夫婦は合意にたどりつけるのでしょうか・・。「こう生きたい」の形が夫婦で変わってしまうと困りますね。都会と田舎でそれぞれ独り暮らしをしたとしてもお互い「こうじゃない」と思ったりしそうです。

  4. 渡辺里佳

    nobukoさん、
    そうですね。
    やってみないとわからない事ってありますからね。
    でも、気持ちも身体も変化するし、
    今の状態って未来永劫続かないですよね。
    あれ?
    なんか違う。
    と思ったら、また変えてもいいと思うんです。

    一方が弱ったらまた同居の必要性が出てくるかもしれないし。
    その都度話し合いできる関係が理想ですよね。

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