夫婦・家族

「両親の離婚問題。子どもとしてどう対応したらいいですか?」回答

<相談>

都内に住む52歳の女性です。私の両親は、父が78歳、母が76歳です。

両親の離婚問題に際して、子どもである私は、親とどう向き合ったらいいのでしょうか。

子どもとしての心構えはありますか。また、どんな点に気をつけたらいいですか。

詳しい相談内容はこちら

 

<回答>

人生が長くなり、子育てが終わった後も、まだまだ続く結婚生活。

それに伴い、結婚観や結婚スタイルにも変化の兆しが表れているように感じています。

 

結婚相手に対する不満があったとしても、これまではガマンと忍耐で乗り越える。

 

「こんなに長く一緒に生活してきたのだから、今さら別れるなんてメンドクサイ」

「離婚したところで、別に楽しいことがあるわけじゃなし」

 

と半ばあきらめムードで、結婚生活を送っている夫婦がほとんどでしたが、最近は、

 

「残り短い人生だからこそ、自分らしくありたい」

「先が見えてきたからこそ、本当の人生を歩みたい」

 

と訴える熟年女性が多くなってきました。

熟年に限らず、さらに高齢になっても、パートナーとの関係に悩む人が後を絶ちません。

 

私のところに相談にきた女性の最高齢は、なんと83歳 !

 

「もう離婚したいの!」

「いまのままでは我慢できない!」

「今の姓はイヤ。どうしても旧姓に戻りたい!」

と切々と訴えていらっしゃいました。

 

最初は、加齢による不安定な心の状態、または認知症などの病気がそうさせているのかと思いましたが、そうではなく、心の底からの叫びであり、本音の訴えなのでした。

 

夫に対する不満や恨みをずっとため込んできたのか、我慢も限界に達したのか、はたまた、結婚前の楽しい頃の自分に戻りたいのか……。

 

人生の最終ステージに立ってなお、揺れ動く女心。

改めて夫婦関係のむずかしさを痛感した次第です。

 

 

さて、本題です。

「子どもとしての対応」ということですが、ご両親の離婚問題に接して、さぞ心を痛めていることと思います。心配のあまり、慰めたり、諭したり、説得したり、あれこれ口出ししたくなることでしょう。

 

ですが、身内というのはつい熱が入ってしまうもの。どうしても 感情的になりがちです。

 

財産分与など法的な知識は、情報収集したうえで、アドバイスするのはいいかと思いますが、あまりに身近な存在に対しては、中立公平の立場で、冷静な判断をするのは難しい側面があります。

兄妹間でも意見の相違があり、ますますこじれる可能性もあります。

 

「夫婦間の問題は夫婦間で解決」が基本です。

理想は、夫婦2人が穏やかに、本音の話し合いができること。

財産分与や離婚後についても、互いに納得のうえで、同意するのが理想的です。双方の同意が得られれば「協議離婚」が成立します。

 

ただし今回は、お父様が「離婚に同意しない」ということなので、スムーズにはいかないでしょう。専門家の力を借りて、納得のいく結論を出すことをお勧めします。

協議離婚が不成立となった場合は、妻側から家庭裁判所に「離婚調停」を申し立てます。調停が不調となった場合は、審査、裁判へと進みます。

離婚までの道のりは長く、エネルギーも消費するので、若いころと違って、心身の負担が心配です。

 

カウンセラーとして最近感じているのは、

子育てを終え、仕事の定年を迎え、家族としての役割を果たし終えたあとは、もっと柔軟に、自分たちにあった生活スタイル を取り入れてもいいのではないか、ということです。これまで、結婚生活は、「離婚か修復の2つに1つ」と提言してきましたが、熟年後期、老齢期に関しては、そうとも言えないのかもしれません。

 

顔を合わせるたびにいがみ合う関係、お互いにストレスがたまる関係ならば、ある時期、別居期間を設けるのもありなのでは?

夫婦といえど、個人対個人なのですから、ある程度の 距離感とバランスが重要 だと感じています。

 

「長い結婚生活の間には、結婚と離婚が繰り返されるようなもの」

と言っていた人がいましたが、これまでの常識や固定概念にとらわれることなく、その夫婦にふさわしいカタチをその時々で取り入れていくのも、長期の結婚生活を楽しく生きる工夫のひとつだと思えるのですが、いかがでしょうか。

 

熟年離婚となる前に、「卒婚」を試みてみるのもそのひとつ。

「結婚の卒業」を意味する造語ですが、婚姻関係を結んだまま、夫と妻の役割に縛られることなく、夫婦それぞれが自由に生きる、新しい夫婦のカタチです。

 

こちらは、2014年に出版された「卒婚のススメ」。

フリーライターの杉山さんが丹念に取材した、さまざまな夫婦の事例が紹介されています。

71SH8RnoMiL[1]

卒婚のススメ」杉山由美子(著)

(静山社文庫) 文庫– 2014/5/8

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ひと昔前の人ほど、自由な発想を取り入れるのは難しいことかもしれませんが、結婚生活に「こうでなければならない」という決まりはありません。

離婚か修復か決めず、すぐに結論を出さずに新たな関係を模索してみるのも一案だと思います。

 

 

「離婚宣言」をしたお母様ですが、もしかしたら、不満や愚痴をまだ吐き出し切れていないのかもしれません。

「自分の思いをわかってくれる人がいる」。そう感じるだけで、ほっとするのもまた事実。子どもたちが、母親の思いに寄り添い、心情を汲み取ってあげるのも効果がありそうです。

母親が広い視野を持てるよう、子どもたちがサポートしてあげるのもいいかもしれませんね。

 

離婚に反対しているお父様も、「離婚しないならば…」と、新たな関係に賛成(妥協)してくれるかもしれません。

 

 

ちなみに冒頭の83歳女性も、言いたいことを吐き出し、しばらく冷却期間をおいたことで、少し落ち着きました。離婚はせず、自分の趣味を優先させた生活を実践することにしたそうです。

 

 

最後にもう一冊、夫婦関係に悩む方に参考になりそうな本を紹介します。

「断捨離」で有名な、やましたひでこさんの著書です。こちらもご参考に。

 

モノも気持ちも溜め込まない!夫婦の断捨離」やましたひでこ()

 

 

 

(文責・渡辺里佳)

モノも気持ちも溜め込まない! 夫婦の断捨離

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卒婚のススメ 人生を変える新しい夫婦のカタチ (静山社文庫)

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2 Comments

  1. nobuko

    卒婚かあ~~~、なるほど。

    確かに、離婚も修復も、現実問題としてはかなり難しいことだから
    卒婚という解決(?)方法はいいかもしれません。

    妻だ夫だという役割をリセットしたら、相手に対する見方も変わるかもれない。でもなんか、自己中夫の場合、妻に卒業されたらどうしていいか途方に暮れちゃうかも。

    1. 渡辺里佳

      nobukoさん、そうなんです。
      卒婚は、互いに自立(家事炊事)していないといけないし、経済的にも余裕がないと、実践は難しい面もありますね。
      自己中夫、依存夫はどうしたらいいでしょうね~

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