カルチャー

いま見るべき展覧会!『小原古邨』太田記念美術館

太田記念美術館で開催中の『小原古邨』が素晴らしい。

小原古邨(おはら こそん)[1877-1946]は、明治末期から大正、昭和にかけて活躍した花鳥画の絵師。海外での評価は高く、コレクターも多いが、日本ではほとんど紹介されてこなかった知る人ぞ知る作家だ。

 

「踊る狐」(個人蔵)

2018年9月、茅ケ崎市美術館で「小原古邨展ー花と鳥のエデンー」が開催。その後Eテレ「日曜美術館」で特集されて、古邨はにわかに注目されるようになった。太田記念美術館で開催されている展覧会は、そんな古邨の全貌を紹介する東京初の展覧会。前期展示(2/1~24)と後期展示(3/1~24)で全点展示替えをして、約150点を展示する。ブレイク前夜の今こそ、古邨作品をじっくり鑑賞するチャンスだ。

「猿と蜂」(個人蔵)

浮世絵版画の伝統を踏まえつつ、新時代の感性で生き生きと鳥獣を描く古邨の作品。とりわけ明治期の作品は、勢いのある筆致(版画だから描かれた線ではない)、柔らかな輪郭、にじみやぼかしの具合など、木版画とは思えない質感だ。間近に見ても絹本彩色と見まがう作品を前にすると、絵師、彫師、刷師でつくりあげる、浮世絵版画の技術力の高さに驚かされる。

月夜の烏 (渡邊木版美術画舗蔵)

高い描写力で描き出される鳥獣たち、水彩画のような淡く美しい色彩。小原古邨の作品はきわめて写実的でありながら、どこか夢のようでもある。

今回、前期日程に間に合うように紹介できなかったが、後期展示(3/1~24)期間中も、スライドトークや特別講演会が予定されている。知られざる花鳥画家、小原古邨。その作品にぜひ触れて欲しい。

(画像提供:太田記念美術館

『小原古邨展』

太田記念美術館 東京都渋谷区神宮前1-10-10
開館時間:10:30~17:30(入場17:00まで)
休館日:月曜日
入館料:一般700円 大高生500円 中学生以下無料
問合せ:03-5777-8600(ハローダイアル)

[学芸員によるスライドトーク]

3月1日(金)、12日(火)、21日(木祝)
各回14:00~ B1視聴覚室にて 参加無料(要当日入場券)当日整理券配布

[特別講演会 『小原古邨 -いのちきらめく瞬間ー』]

講師:小池満紀子(中外産業原安三郎コレクション担当)
3月9日(土)14:00~15:30 B1視聴覚室にて 申込不要、参加無料(要当日入場券)

※追記

3月6日にNHK首都圏ニュースで小原古邨展が紹介された影響もあって、現在展覧会はかなりの盛況です。ゆっくりご覧になりたい方は、平日午後の遅い時間が比較的空いているようです。

[奥岡伸子]

 

 

4 Comments

  1. ちい

    わー、可愛い絵ですね。
    狐のが好きだなー(^^)
    ポーズも可愛らしい。

    疲れると、絵とか音楽に癒されますね。

    今日は小学生の娘の参観日で疲れました。
    めちゃくちゃ苦手で(笑)
    知らないママが沢山いるだけで疲れます。

  2. nobuko

    ちいさん、いらっしゃいませ~。
    参観日お疲れさまでした。いいなーお子さん小学生なんて可愛い時期ですね♪
    参観日って、クラス保護者会みたいなのがあると緊張しますよね、頑張れ~。
    古邨の描く鳥獣は、なんというか、みんな可愛いんです。
    カラスとか狐とか、描き方によっては怖いイメージになるような生き物も可愛い。
    生きものを見る目が優しいのだと思います。

    1. nobuko

      YUKOさん 見てくれてありがとうございます。
      小原古邨いいですよ~、私、後期も見に行きます。海外の方がたくさん見にきていました。
      展示の中に試し摺りに指示を入れているものがあって、「この辺毛を柔らかく」みたいなことが書いてあって、まさに色校正そのもの。浮世絵画家って今で言うデザイナーとかアートディレクターなんだと興味深かったです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。