カルチャー

映画「クレイジー・ハート」で渋い中年男の魅力に浸る

  • 2013/3/6
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少し前になるけど、2009年に公開され、

第82回アカデミー賞主演男優賞を受賞した

ジェフ・ブリッジス主演の映画「クレイジー・ハート」。

気にはなっていたけど、まだ見ていなかったのを

先日たまたまBSTVでやっていたので早速録画してチェックした。

感想は、「思っていたよりも意外と爽やかなあと味!」

ストーリーは、かつて一世風靡したが現在はアル中で落ち目の

カントリーシンガー、バッド・ブラック(ジェフ・ブリッジス)が、

シングルマザーの地方紙記者ジーン(マギー・ギレンホール)と

知り合うことで、本物の愛を知り、歌を作ることにも、

人生の再生にも成功した、というよくある逆境からの復活もの。

ジェフ・ブリッジスは好きな俳優だし、彼が出る映画は意外と

どれもハズレがない。音楽が核になっているのもポイントが高い。

 

 

 

 

主演のジェフ・ブリッジスは、1948年ロサンゼルス生まれの63歳!

父親は俳優のロイド・ブリッジス、母親は女優で詩人、

兄も俳優のボー・ブリッジスという俳優一家に生まれる。

彼の存在を知ったのは、たしか「カリブの熱い夜」(1984年)。

カリブ海ユカタン半島のリゾートを舞台に、情熱的な恋が繰り広げ

られるサスペンスタッチの恋愛映画で、フィル・コリンズの主題歌

「見つめて欲しい(Take a Look At Me Now)」が印象的だった。

それから個人的に好きだったのが、兄のボー・ブリッジスと競演した

「恋のゆくえ ファビュラス・ベイカー・ボーイズ」。

ミシェル・ファイファー演じる歌手と、劇中でも兄弟のピアニストを

演じるブリッジス兄弟との恋のかけひきや、ジャジーで

雰囲気たっぷりの演奏シーンがとにかくカッコよかった!

ほかにも、「白と黒のナイフ」や「トロン」など、

さまざまな役に挑戦しているが、これほどまでに重宝されるのは

やっぱり彼が典型的な白人の容姿を持っているからだと思う。

 

 

 

 

映画はサンタフェなどアメリカ南部を舞台にしているだけあって

ザ・アメリカ的な雄大な景色も醍醐味のひとつ。

特に、バッド・ブラックの元弟子で、今は師匠を超え活躍している歌手、

トミー・スィート(コリン・ファレル)がコンサートをする会場は圧巻!

ロケ地はニューメキシコのアルバカーキにある12000人収容の

屋外劇場「ジャーナル・パビリオン」らしいが、

野外ステージの奥に広がる雄大な風景は、

日本では絶対に見られないもので必見の価値がある。

 

話はバッド・ブラックとジーンの年も離れ、環境も違いすぎる男女の

恋愛に音楽をからめているのだが、やはりうまくいくはずもなく

バッドは酒とタバコの呑みすぎで病気になってしまう。

普通ならここで死んでしまい、彼女のために作った曲だけが残る・・・

という筋書きなんだろうけど、この映画は違った!

みごと復活して、彼女ともよりを戻すバッド。

まるですべての中年に勇気を与えるための映画みたい・・・。

劇中では、ジェフ・ブリッジスが本当に歌っているの?と思うくらい

ハマッていたライブシーン。どうやら本当に歌っていたみたいだけど、

心にしみるメロディとわかりやすい歌詞でカントリーの魂や

心地よさを再発見できる映画でもある。

(主題歌の「The Weary Kind」は、アカデミー賞歌曲賞も受賞)

ブラックの旧友役のロバート・デュヴァルも、ここで絶対ロバートが

出てきそう!ってところにやっぱり出没!

彼もまたいぶし銀でハズシのない役者ですし。

 

 

 

アカデミー賞主演男優賞にしては、ちょっと軽い映画だけど

ジェフ・ブリッジスは何度もノミネートされながら受賞を逃しているし

アメリカ映画に長年貢献してきたからそろそろ・・・、といった感じかも。

とにかく、ちょっとうらぶれた中年の魅力と渋い音楽に浸りたいとき、

週末の夜にビールやワインなんか飲みながら見るのには

うってつけの映画です。

 

「クレイジー・ハート」

http://movies.foxjapan.com/crazyheart/

(小林 薫)

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