カルチャー

「婚活―あなたと巡り逢えるまでのこと―」

  • 2012/11/28
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当、超熟女ブログ「C.J.Woman」に、53歳バツイチ・出会い系サイトデビュー記事「恋カツ53(フィフテイースリー) 」 がアップされていて、そのリアルな展開に、思わず一人笑いしている私ですが、これから紹介するノンフィクション自叙伝、「婚活―あなたと巡り逢えるまでのこと―」も、抱腹絶倒、間違いなし!

婚活にチョーまじめに取り組む姿勢と面白おかしい婚活奮闘記は、爽快そのもの。

 

主人公の女性は30歳代。超熟女と呼ぶには早すぎる年齢なのですが、さまざまな事情で、ただ今婚活中の方、息子や娘の将来が気になる人にオススメしたい「いまどき婚活事情」です。

 

湘南社・黒野弥生著「婚活-あなたと巡り逢えるまでのこと」

 

 

36歳と9ヶ月で、2年半の同棲生活を解消した著者が、本気で出会いを求め、知人友人の紹介、お見合い、パーティー、結婚相談所で、税理士、営業マン、エンジニア、八百屋等々、さまざまな男性と出会い、悲喜こもごもの展開を繰り広げます。

 

「いるいる、こんな人!」「うんうん、その通り!」と思える場面があるかと思えば、「この人、ホントに結婚相手を見つける気あんの?」と首を傾げてしまう男性もいて、婚活現場の凄さ、不思議さ、奇妙さに驚くばかり。実際の現場ってこんな感じなんでしょうね。

 

思わず笑ってしまったのは、こんなくだり。

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結婚相談所から紹介された男性の写真を見たとき。

「やっぱり、結婚相談所というところは、こんなところかぁ~。吹き溜まりなのかね…。ブサイクばかりでげんなりしたわけではない。人相のことを言っているのだ。どの男性も覇気が感じられない。くたびれたオジサン顔や、もう一度会っても覚えられないのっぺり顔、もしくはお公家さん顔か、最近笑ったことあります?と聞きたくなる顔、もうちょっと何とかよく見せる努力してみようといいたくなる顔など、マイナスに様々なのである」

 

「どこの写真館ですか?と問いたくなるような紫色のドギツイ西洋の長いすに肘をかけ、薄笑いして座っている怪しげな占い師にしか見えない人もいる」

 

「パーティーに参加し、周りを観察した。すぐに緊張感は消えた。女性も男性も光っていなかった。ある女性は葬式帰りですか、と聞きたくなる全身黒ずくめだった。せめてパールのネックレスかイヤリングでもつけてよと言いたい。また近所のコンビニでも来たかのようなラフすぎる装いの人もいた。ここはパーティー会場だぞ。それはパーティーに出る格好なのか。それはどう見ても違うだろう」

 

「待てばもっといい人が、さらに探せばもっとイイひとが、とスルーしていくうちに、あっという間に更新時期を迎え、そして結婚相談所に棲みつく「住人」と呼ばれる人になっていくということだ。まさにホラーである。なんと恐ろしい…」

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それにしても、著者のシビアな視線は的確で、次から次へと現れる男性陣のクセや特徴を懇切丁寧に説明してくれます。女性脳ならでは観察力、素晴らしい~。

 

さらに婚活を進めていく段階で、著者は、あることに気づきます。

 

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「そもそも婚活というのは、男と会うだけが活動ではない。それより重要なのは自分を磨くことだと気づいた」

 

「何人もの男性と会ったとしても、自分の言動、ふるまいなどが、次にまた逢いたいと思わせないものならば、無駄に終わる」

 

「運よくお付き合いになったとしても、女性として、人間として、魅力がなければお別れにつながってしまうと再認識したのだ」

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「婚活」イコール「自分を磨くこと」に思い至るのです。「自分も選ぶけれど、相手からも選ばれる」んですよね。

 

話はちょっとそれますが、

私の「離婚カウンセラー」に寄せられる相談では、「浮気問題」が多くを占めています。

 

夫に浮気された女性は、最初は

「浮気した夫が悪い!」

「なんで私がこんな目にあうのっ!」

「ひどい!夫に裏切られた!」

「私は被害者!」

と、怒りモード全開となり、相手をとことん責めますが、ひとしきり怒り狂ったあと、次第にその矛先は自分に向かっていくのです。

最終的には、自分のこれまでの行動言動に思い当たり、「なぜ浮気されたのか」という根本的な問題にぶち当たり、自分を見つめざるを得ないという状況に陥ります。

 

「婚活」も結局、自分と対峙するという点で、感情の経緯がよく似ています。

 

 

本の著者は、黒野弥生(くろのやよい)さん。自費出版だそうですが、ユーモア精神あふれる気持ちのいい文体と小気味よいテンポでスイスイ読めてしまいます。

 

『「婚活」―あなたと巡り逢えるまでのこと―』

版元は「湘南社」 http://shonansya.com

 

そして表紙は、私の友人でもあるイラストレーター武蔵野つきこさん(画号)によるもの。中身がリアルなので、表紙は甘~い雰囲気でロマンティックに仕上げたのだそうです。このあたりのギャップも面白い、久々に楽しめた痛快本でした。

 

婚活のそのあとは……?

ネタバレですが、ハッピーエンドです。

彼女は賢い女性です。カウンセリングをしているせいか、自分を見つめ直し、素直に反省し、学習し実践したからこそ、数少ない婚活成功者のひとりになれたのだと、妙な感動すら覚えた私。幸せを掴んだその後の黒野さんにも声援を送りたい。

 

(渡辺里佳)

 

 

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