健康

大腸の病気6「退院してその後」

2006年の11月のことです。右わき腹に痛みを感じ、近所のクリニックに紹介状を書いてもらって、大学病院へ。「大腸憩室(けいしつ)炎」と診断されて、その日から6日間入院することになりました。

詳しくは

大腸の病気1「右わき腹の痛みは盲腸?」

大腸の病気2「私はこれから緊急オペ?」

大腸の病気3「病名は大腸憩室炎?」

大腸の病気4「やっぱり入院決定」

大腸の病気5「初めての入院生活」

退院して自宅に戻り、今は違うかもしれませんが、2006年のこと。スマホもない時代ですし、それまで病室ではネットが使える環境になかったので早速ネットで「大腸憩室炎」を検索。

「憩室は、便秘によって腸の筋肉が厚くなり、腸内の圧が上がってできる。憩室があること自体は病気ではないけど(炎症を起こさなければ、自分に憩室があることを生涯知らずに亡くなるという人も多いよう)、炎症を起こすと『憩室炎』となる。昔は日本人にはまれな病気であったけれど、食事の欧米化、肉食化によって日本人にも増えている」

というような内容でした。これには、相当不満。

私は便通はよいほうで、まず便秘になることはありません。逆に冷えたり、食べすぎたりするとすぐにお腹を壊す体質。食生活も、夫が肉があまり好きではないので、普通の家庭に比べてがっつり肉料理が食卓に並ぶことはなく、魚介中心の食事をしているのです。なので原因に思い当たることはなく、退院後の検診で担当医に尋ねても、納得のいく答えは得られないままでした。

今回、この記事を書くに当たり久しぶりに検索をすると、当時よりも圧倒的に情報量も多くなっています。そのため、いましたいました、私と同じような人が。「私は便秘ではないのに憩室炎になりました」とか「お腹を壊しやすい体質なのになりました」という人たちが。そういう人の個人的な見解を読むと、「ストレスが引き金になって発病する」「冷えると発病する」などなど。ただこれは個人的な見解。

唯一納得ができるのが「憩室ができる要因の1つは加齢によるもの」ということ。これは腸の老化ということか?当時45歳だったことを思うと、立派に加齢によるものといえる?ただ10代、20代という人もいて、まあ、これらの人は珍しいのかもしれませんが、ただ加齢によるもの、だけではなさそうです。

そしていまだに「便秘が原因」としている病院のサイトも多く見かけますが、私が行きついたのは「ポリープのようにがん化するものではなく良性のもののせいか、研究者がまずいない」「原因が不明なので、予防策はまったくわかっていない」というものです。

今回の検索で見つけたのが「臨床研究のための一般外来指南書」というサイト。お医者さん向けのサイトなので専門用語が多く、全部は理解できないのですが、

「痛みの部位以外にはほとんど所見がなく、強い圧痛とはっきりした反跳痛を認める割には自発痛は弱く、患者さんから『痛みをどうにかしてくれ!』と訴えることはほとんどない」これはまさに私の症状。

このサイトには再発についても書かれていました。

「ひとたび憩室炎を起こした場合、1/3がその後再発せず、1/3が軽度の腹部症状を認め、1/3が再発する。そのうち重大な合併症(腹膜炎のことか?)は約4%」。ということは、今のところ再発はしていないので、最初の1/3に入っているのかも。

そして一番気になったのが、「私は本当に入院する必要があったのか」です。内科医の友人の「私だったらそれくらいでは入院させない」という言葉が忘れられなかったのです。これについては、私の主治医のうち一番エライO医師に尋ねたところ

「対処法には幅がありますからね。まあW君はまだ若いからねえ」と。それを聞いて、あんなに仕事のやりくりをして大変だったのに、とがっくり。若く心配性なW医師が「入院」と判断をしたようでした。そしてO医師は「じゃあ、今後再発した場合は、通院で治療とカルテに書いておきますね」。なんだか肩すかしな感じ。

これも今回検索した上記サイトによると、「重症例でなく健康成人であれば、通常治療には入院を必要としない」となっています。

いろんなブログを見ると、「一晩寝られないほどの激しい痛みが続いた」「激痛とともに39℃の発熱」「嘔吐の症状もあった」などなど、これでは盲腸と同じじゃない?というような人も多数。また、憩室が膿んで下血したり、腹膜炎を起こして手術した、という人も。逆に「激しい腹痛で深夜、救急外来に行ったけれど、抗生物質の点滴を受け、薬を処方されて帰された」という人もいて。確かに担当のお医者さんによって対処には幅があるようです。

ただ、内科医の友人によると「通院でもいいと思うけど、入院して治療したほうが格段に早く治るから、まあよかったんじゃない」とのこと。

なにが適切な対処なのかは結果論でしかないのかもしれませんが、初めての入院という貴重な体験もできたわけなので、今となってはまあよかったのかな、と思っています。

その後、別の友人に入院の話をしたら、「よく40歳をすぎたら、緊急入院ということも考えて、<入院セット>を作っておけ、っていうよね」と言われ、確かにそういうのも必要なのだと実感。一度洗いにかけた新しいタオルや、新しいスゥエットの上下、新しい下着などなど。そういう準備も必要な年齢になったということかもしれません。

大学病院での退院後の問診のとき、腸の炎症がおさまる2か月後に内視鏡の検査をすすめられました。「内視鏡?2ℓもの下剤を飲むあれ?もう炎症もおさまったことだし、パスしていいですか」としり込みする私に、「検査医には女医も1人いますから、指名もできますよ」と。なので、検査の予定を入れて、その女医さんを指名することにしました。

そして、2007年2月に入ったある日。大学病院だからなのかもしれませんが、下剤は自宅で飲み、全部出してから検査に行く、というもの。個人病院で検査をしているクリニックは、ほとんどが鎮静剤を打つなどして寝ている間に内視鏡を入れて、目が覚めると終わっているというのが多いようですが、大学病院、そんなにやさしい検査ではありません。

私の指名した女医さんというのが、まだ20代後半?というくらい若い。悪い予感は的中。そう、とってもヘタだったのです。もう痛いのなんの。何人もの人が並んで検査を受けていたのですが、その中でも一番時間もかかる。途中でベテランらしき男性の医者がやってきて

「こういう曲がったところは、だましだましこうやって進めるんだ」と手伝いに来たくらい。このベテランさんは本当にうまく、彼がやっている間はまったく痛みがなかったのです。その難しいというところだけバトンタッチして、そのまま別の場所に行ってしまって、思わず「全部やって!」と懇願したかったくらい。

「女医さんなら恥ずかしくない」なんていい年をして考えた私が甘かったのです。

腸の弱い私は、内視鏡検査後、腹痛を起こして椅子に横になり、腸がからっぽなにものかかわらず、お腹を壊してしまいました。

検査の結果ですが、やっぱり右の虫垂のそばに憩室がありました。

問題の「大腸憩室炎」ですが、昔は日本人には珍しい病気だった、ということですが、その昔は虫垂炎と間違われ、開腹手術をしたら憩室炎だった、ということも多々あったようです。その場合は、せっかく開腹したのだからと、虫垂を摘出していたのですかねえ。近所のクリニックのおじいちゃん先生が「これは私の経験上、間違いなく盲腸。今日は緊急オペになると思います」と言ったのも納得です。

原因もわかってはいないようですが、確かに近年は増加傾向にあるようです。あるサイトには「40代以降は要注意」と書かれていました。このサイトを読んでくださっているミドルエージの皆様も、こんな病気もあるぞ、というのを知っていただくといいのかもしれません。

そして、くれぐれも盲腸と間違われませんように!

 

おわり

★6回に渡り読んでいただき、ありがとうございました。

 

(さかがみ)

 

12 Comments

  1. tomoko

    YUKOさんへ
    ホント、長く生きていると人生なにがあるかわからないですね。
    当時は入院なんて他人事なんて思っていましたもん。
    もう本当にいい年なので、「入院セット」は必要だと思っています。

  2. sanae

    私も何年か前に怪我して緊急入院したとき、「入院セット」がなくとてもたいへんでした。夫にパンツのありかから説明するのが面倒でした…ふだんから作っておくといいんですね。大腸の検査は運悪く腕の悪いお医者さん?お気の毒です。

  3. tomoko

    sanaeさんへ
    緊急入院は本当に大変ですよね。こういうときはやっぱり身内の女性。お姉さんや妹のいる人がうらやましかったりしました。だいたいのものでいいので、「入院セット」の用意はおすすめですよ。
    大腸の内視鏡検査はもう…(笑)。女医さんでももちろん上手な人はいらっしゃると思うのですが…。今度大学病院で検査することがあったら、「ベテランの先生を」とお願いしようと思いました。

  4. bionda

    憩室炎でたどりつきました。緊急入院大変でしたね。
    私は、一度目は昨年の2015年、いきなり憩室が穿孔して腹膜炎になり、人工肛門を造設しました。3ヶ月に人工肛門は閉鎖できました。
    元気に過ごしていたのですが、またもや深夜の腹痛と熱で、憩室炎と診断され、入院中です。
    私も、便秘はしない、どちらかというとすぐお腹を壊す、野菜もよく食べて快便なので、ウェブの情報を見て不思議で仕方ないです。予防のしようもないのです。たしかに、命にもかかわらないし、儲かる薬も出来なさそうなので、研究されてないみたいですね。
    とはいえ、重症化すると、私のように腹膜炎で死にかけたり、人工肛門にもなりますので、今後もお腹が酷く痛くなったら病院行きましょう!
    早く退院したいです。まさかこんなに早く再発するとは。

  5. tomoko

    biondaさんへ
    大変でしたねえ、腹膜炎に人工肛門とは・・・。盲腸と同じ原理で悪化すると腹膜炎になる、という知識はありましたが、人工肛門まで。
    もう10年近く前の話なのでわかりませんが、担当医に退院後のことを尋ねたら「普通の生活を」とのことでした。なので予防法なんてないですよね。
    やれることは腹痛がしたら病院に速攻で行って、抗生物質の点滴をしてもらう、ですね。コメントをいただいて、肝に銘じました。
    今現在入院中とのこと。早くよくなって退院できるといいですね。お大事になさってくださいね。

  6. さらら

    こんにちは。
    私も大腸憩室炎で、昨日退院しました。
    ウィルス性胃腸炎の痛みとは違い、中に異物があり、それが腫れて響く感じでした。
    しかし、まさかの即日入院で、しかも8日間とは…!
    私の場合、外出が許されず、夫に荷物を頼んだのですが、やはり足りないものだらけ。
    病院が古く、売店もものがなく、本当に困りました。
    私もお腹が弱く下すタイプなので、原因が便秘って?と言う感じなんですよね。
    食物繊維とれと言われても、逆に詰まってしまうし(笑)
    ただ強いストレスと食生活の乱れはありました。
    同じ体験をされた方の記事を読んで、ほっとしました。
    ありがとうございました。

  7. tomoko

    さららさんへ
    昨日退院されたとのこと、よかったですね。
    そして同じような体質とのこと。今でも「便秘が原因」と書いてあるサイトが多くって不思議で仕方がありません。
    担当医の先生が「普通の生活を」とおっしゃっていましたし、実際その後10年、まったく気にせず「普通の生活」をしていますが、再発はしていません。食べるものも変わっていないです。
    なので、さららさんもきっと大丈夫ですよ。
    退院されたばかりとのこと、お大事になさってくださいね。

  8. さらら

    こんにちは。
    12月に憩室炎を起こしたものですが先月、別の部位に再発し、穿孔までしてしまいました。
    膿疱も形成していたのですが、その先が行き止まり?だったということで手術は回避できました。
    食べることが怖くなってきます。
    なにを食べても腸は張りますしね。

    痛みが出てすぐに病院に行って、前回の憩室炎と同じ症状だと訴えたのですが、炎症反応が低いと点滴打って飲用の抗生物質を処方され帰宅したのですが、翌々日がまんできずに行くと、もう穿孔で・・。家でも絶食してたのですが。

    CRPが低くても白血球の数値が上がっていれば、なんとかねばって入院するようにします。

    注腸検査では憩室ゴロゴロとのことでしたので、腸じたいがポンコツではあります。

    ちなみに今回は入院セットを持って病院に行きました。

  9. tomoko

    さららさんへ

    こんにちは。去年の12月にもコメントをくださった方ですね。
    今回は大変だったのですね。ただ手術は回避できたようで、よかったですね。
    CRPが低くても白血球の数値が上がっていたらヤバいのですね。貴重なご意見ありがとうございます。
    前にコメントをくださった方で腹膜炎になって人工肛門を作ったという話もありますものね。体験談にまさるものなし、ですね。
    今回は「入院セット」が活躍したようで、よかったです。しばらく見ていないので、これを機会に見直したいと思います。
    お大事になさってくださいね。

  10. 匿名

    私は、2月6月そしていま、再三入院してます
    予防も無くて、安静、点滴、絶食のみとのことで、流石に三回入院となると、がっくりです
    私の場合は、痛みはなく下血です
    今回
    退院したら、食べ物きをつけて、ストレスためないようにと…何がストレスかわからないんだけど
    高齢がいちばんの原因かも、皆さんよろしくご指導ください

  11. tomoko

    匿名さんへ
    三度目の入院ですか。それも間隔をあけず…。ストレス…うーん、本当になにがストレスなのかわからないですよね。ストレスのない生活なんてないでしょうし…。食べ物もこれはダメというのもないと思うので。なかなかむずかしいですね。医者ではないのでよいアドバイスはできませんが、早くよくなりますように。どうしたらこれ以上再発しないか、ぜひ担当医に聞いて教えてください。

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