健康

大腸の病気5「初めての入院生活」

 

2006年の11月末、右わき腹が痛くなり、近所のクリニックを受診。そこで大学病院の紹介状を渡され、診察の結果は「おそらく大腸憩室(けいしつ)炎でしょう」と言われ、治療のために入院することに…。

詳しくは

大腸の病気1「右わき腹の痛みは盲腸?」

大腸の病気2「私はこれから緊急オペ?」

大腸の病気3「病名は大腸憩室炎?」

大腸の病気4「やっぱり入院決定」

 

 

入院翌日。朝6時に部屋の電気がついて起こされる。私が入院したのは、6人部屋。全部うまっているわけではなく、1つベットがあいています。私の前のベットの人が夜中に何度もナースコールをしたり、とほとんど寝られず。やっとうとうとしたと思ったら朝。そういえば、昨日は深夜までバタバタして、顔も洗っていなかった。

トイレに行って鏡を見ると、唇がガビガビになって切れている。それだけ病室は乾燥しているということか。普段はリップクリームをつけないので、用意もない。仕方がないので、地下の売店が開くのを待って、リップクリームを買いに行くことに。

 

売店に置かれているリップクリームは一種類のみ。それも「ほんのりピンク色」というタイプ。500円だったか600円だったか忘れたけど、すべてが観光地値段のように高い。文句を言っても仕方がないので、その「ほんのりピンク色」というのを購入してつけることに。つけて鏡を見ると、「ほんのりピンク色」どころか「がっつりピンク色」。折り紙のピンク色そのものという感じ。いくらなんでも、これはつけられたもんじゃない。

 

それに6人部屋のせいなのか、枕が硬くって高く、首がひきつるように痛い。こんな安宿のような枕、修学旅行ぶりかも、というほどひどい。これでは入院して逆に体を壊しそう。夫にメールで、いつもうちで使っている枕と無色のリップクリームを買って、夜にでも持ってきてもらうようにお願いすることに。

 

午前中にX線を撮り、採血。一晩でCRP(体内の炎症を示す数値)は、11.5から6.2まで下がる。恐るべし、抗生物質のパワー。あとは暇!仕方がないので、携帯が使えるエレベーター前のホールの長いすで読書三昧。熱があるわけでも、痛みがあるわけでもないので、入院中は朝から夜まで、このホールで毎日過ごしました。

 

午後、主治医という先生があいさつに。外来のW医師とは別の人で、どうやら3人チームで、一番エライO医師、中堅のS医師、若手のI医師が担当ということになるよう。

1日中絶食なので、抗生物質の点滴と一緒に栄養の点滴を1日4回に分けて。そのせいか、まったくお腹がすかない。もう数値は忘れてしまったけど、栄養の点滴には袋にエネルギー量が表示してあって、その4倍と計算をして1000kcalにほど遠かったような…。「こんなに低いカロリーでも人間、大丈夫なんだ」と妙に感心したり。

 

翌日の夕方くらいだったと思いますが、ほとんど病室にいない私でも、なんだかこの病棟ちょっとヘン?…と思うように。だって女性は私が入った6人部屋だけで、あとは個室も含め全員男性。それもお年寄りが多い。看護師さんたちもとても優しいのだけど、ほかの患者さんと比べて、なんだかよそよそしい感じ。思い切って看護師さんに「私は消化器外科の入院患者ですよね。ここは?」と尋ねると、なんとその病棟は泌尿器科!

これも後になって友人に聞くと、「科をまたいでベットの貸し借りはよくある話」と。なるほど入院当時、W医師は長い時間をかけて、ベットの空きを見つけるためにいろんな科に交渉をしていたというわけか。私の場合、数値がなかなか下がらなかったり、腹膜炎を起こして手術という可能性として少ないけれど最悪の状態も考慮してそのベットを2週間キープしている状態だったので、たとえば入院当日だったり、2~3日はあいているけど、そのあと入院予定の人がいればNG。W医師は2週間キープできるという条件のベットを探していたことになり、それを考えれば時間がかかったのも納得できます。初めての入院。知らないことがいっぱいです。

 

隣のベットの人に「普通の病院は5時には起こされたりするから、ここの6時は珍しいのよ。食事の時間も朝食は8時半だし、普段の生活とあまり変わらないからラクよ」と聞き、なるほど、なんて感心したり。

緊急入院した女性が、「私は肺がんで何度も倒れて緊急入院しているのだけど、部屋の指定はできないから大変。一度2人部屋に入ったことがあるけど、2人だとセキをするのもすごく気を遣う。もちろん値段も高いし。それに比べたら6人部屋のほうが断然いいわよ」と言うのを聞いて、値段の高い病室ほど快適なイメージがあるけど、そうじゃないんだ、なんて知ったり。

「ここの科(泌尿器科)は1年くらい前に派閥争いがあって、ある日をもってお医者さんが丸ごと別の大学病院から来た人に変わった」なんて。まるでドラマのようなことが本当にあるんだ、と。同じ病室の人から聞く話は、何を聞いても驚くことばかり。

 

問題のCRPは入院2日目6.2、4日目1.1、6日目0.4と順調に下がってくれました。絶食も3日目の朝までで、それからはおもゆ、七分がゆとなって最後は全がゆに。

よく、絶食のあとは何を食べてもおいしい、なんて言うけど、決してそんなことはなく、ずっとマズいままでしたが…。

 

入院は月曜日の夜から翌日曜の昼までの約6日間。最初は唇もガビガビになるし、首はすっごく痛いし、「入院生活って最悪!とにかくうちに帰りたい」と思っていたのですが、だんだん慣れてきたのか、「手術をするわけでもないし、つらい治療をするわけでもない。ただただ点滴をするだけ。掃除、洗濯、料理などの家事をする必要もないし、これこそ3食昼寝つき。これはこれで快適かも」なんて思ったほど。人間その場の状況に適応するものです。

 

私の入院した消化器外科は、「教授回診」なるものは月曜日の午前中。日曜日のお昼に退院したので、それが見られなかったことが心残り。ドラマのような教授回診、見たかったなあ。

 

退院する日には主治医の先生から「今日からはもう何を食べてもいいですよ」と言われ、長いような短いような6日間の入院生活は終わりました。

 

つづく

続きは

大腸の病気6「退院してその後」

 

(さかがみ)

 

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